神戸電鉄700形電気機関車
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神戸電鉄700形電気機関車(こうべでんてつ700けいでんききかんしゃ)は、神戸電鉄に在籍する電気機関車。製造時はED2000形を名乗っていた。
[編集] 概要
粟生線延長の際の資材輸送用として1949年4月に三菱重工で製造された。両側にデッキを持っている当時の標準的な形状で、同型車に大井川鐵道E10形電気機関車や小田急電鉄デキ1041形や、近畿日本鉄道デ31形電気機関車が知られている。因みに国鉄からの貨物列車を牽引した事もあったが、余り需要が無かったため1963年に廃止されてしまい以降は保線・新車の搬入に使用されるようになった。
1990年に事業用車の形式を700番台で統一する事になり、ED2000形から現在の700形に変更された。現在2000形は旅客用の車両が使用している。
近年は新車の搬入を電車で行う事が多くなり出番が少なくなってしまったが、電気機関車はこの700形しか居ない為暫らくは廃車される事も無いと思われる。
[編集] 主要諸元
- 全長:12,800mm
- 全幅:2,708mm
- 全高:4,130mm
- 運転整備重量:44.7t
- 電気方式:直流1500V(架空電車線方式)
- 軸配置:B-B
- 台車形式:棒台枠
- 主電動機:MB-280-AR形(128kW)×4基(三菱電機製)
- 歯車比:16:73=1:4.56
- 1時間定格出力:512kW
- 1時間定格引張力:5900kg
- 1時間定格速度:
- 動力伝達方式:歯車1段減速、釣掛式
- 制御方式:抵抗制御、2段組み合わせ制御 HB式(力行12段・抑速7段)
- 制御装置:電磁空気単位スイッチ式
(いずれも、三菱電機製)
- ブレーキ方式:KE-14AS空気ブレーキ、手ブレーキ、抑速発電制動、電磁軌条ブレーキ
- 牽引定数:75t(新車搬入時2両分)
- 補助電源装置(いずれも三菱電機製)
- MG-303B-S
- DH-25
- C-2000
- パンタグラフ:PT-4209B(菱形・東洋電機製造製)
以前は、S-710CC(三菱電機製)を採用したが、三菱電機がパンタグラフの製造を中止したため、部品確保の関係からPT4209-B(東洋電機製造製)に交換された。