的場順三
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的場 順三(まとば じゅんぞう、1934年9月15日 - )は、日本の元大蔵官僚。2006年9月、安倍内閣で内閣官房副長官(事務担当)に就任。滋賀県出身。近江商人の次男であるという。1996年8月12日、日本船舶振興会(日本財団)の理事に就任した。趣味が旅行で約150回の海外旅行を経験している国際通である。
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[編集] 来歴
- 1957年京都大学経済学部卒業後、大蔵省に入省。東京税関長、大蔵省主計局次長、内閣官房内閣審議室長(内閣内政審議室長)、国土事務次官、国土庁土地政策審議会委員、総理府阪神・淡路復興対策本部参与、中小企業金融公庫副総裁等を歴任。
- 1995年から大和総研理事長を務める。
- 2006年9月、安倍内閣の発足に伴い内閣官房副長官(事務担当)に就任。
[編集] 内閣内政審議室長時代
内閣官房内閣内政審議室室長時代、内閣官房内閣安全保障室室長を務めていた佐々淳行と意気投合した。佐々の著書によると「内政審議室と安全保障室は『お互い領空侵犯し合おう』(組織の壁を越えて協力し合おうという意味)と約束した」という。また、佐々が自身と後藤田の関係をまとめた「我が上司 後藤田正晴」の文庫版を出版した際、巻末の解説を的場が担当している。
また、的場は当時の上司であった内閣官房長官後藤田正晴にも気に入られており、後藤田が政界引退後、内閣官房長官時代の話をするために出演したテレビ番組に佐々、岡本行夫(岡本も後藤田のお気に入りだと番組中言われている)とともに的場も出演している。
なお、安倍晋三内閣で内閣府副大臣を務める平沢勝栄は、的場の内政審議室長時代、後藤田の秘書官として、ともに後藤田の下で働いていた。
[編集] 内閣官房副長官時代
[編集] ぶら下がり取材
- 内閣官房副長官就任後は、定期的に迎賓館前で記者団の質問に答えている。
- 副長官が迎賓館前で記者から取材を受けるのは極めて異例である。迎賓館前での取材の背景には、内閣官房内閣内政審議室で室長を務めていた際、取材のため自宅にマスコミ各社が頻繁に訪れたため、自宅での取材を許可すると近所迷惑になると考えた的場が、迎賓館前でのぶら下がり取材を逆提案したためである。
[編集] 著書
- 『座して待つのか、日本人』(ワック、2000年)
- 『IT時代を賢く生きる99の知恵―暮らしから政治まで』(海竜社、2001年)