町田市民家立て籠もり事件

町田市民家立て籠もり事件（まちだしみんかたてこもりじけん）とは、神奈川県警察の捜査員を殺害した男が、東京都町田市の民家で家人を人質に取り、立て籠もった事件。

警視庁の特殊犯係(SIT)によって人質は救出され、犯人は逮捕された。

事件当時、犯人の知人にあたる男性が、警察に協力（犯人の説得）を申し出ており、事件解決は、この男性の協力によるところが大きい。

また、この事件では警視庁の特殊部隊「SAP」（後のSAT）も出動したと言われている。

[編集] 事件の概要

1992年 7月8日、神奈川県大和市のホテルに潜伏していた、強盗容疑の男（当時23歳）を、神奈川県警察の捜査員が取り押さえようとしたところ、男は拳銃を発射して逃走、捜査員1名が殉職し、1名が重傷を負った。

その後、犯人は子供を人質に取り、さらにトラックで逃走。横浜市でトラックを乗り捨て（子供も解放された）、通行人に拳銃を発射し、腕に怪我を負わせ、東京都と神奈川県の都県境付近で行方が分からなくなった。

警視庁と神奈川県警察で大規模な捜索を実施した結果、東京都町田市の民家で、男が家人を人質に取り、立て籠もっていることが確認された。

犯人は民家に逃げ込む途中、誤って拳銃で自分の左足を撃ち抜き、負傷していた。また潜伏先のホテルでは、覚醒剤を使用していた。

犯人の知人にあたる男性が警察への協力を申し出て、犯人を説得したところ、犯人は逃走用の車の用意と、知人の男性に車を運転することを要求した。
犯人と人質が逃走用の車に乗り込んだ際、知人の男性が、犯人の持っていた包丁を押さつけ、その隙に警視庁の特殊犯係が犯人を制圧、逮捕した。

この事件の現場には、警視庁の特殊部隊「SAP」（後のSAT）の狙撃班が出動し、配置についていたと言われている。