独島級揚陸艦
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独島級(どくときゅう)は大韓民国で開発された多目的揚陸艦。強襲揚陸艦に分類される場合もある。2010年までに2隻が建造予定。
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開発の経緯
韓国海軍は2020年の機動艦隊(海上自衛隊の自衛艦隊にあたる)創設を目指し、イージス艦(KDX-III)、3500トン級潜水艦(KSS-III)、独島級大型揚陸艦(LPX)の開発計画が進められており、LPXを「大洋海軍(ブルーウォーターネイビー)への足場」と表現している。海上自衛隊の「おおすみ型輸送艦」より2倍以上大きい積載能力を備えているとし、韓国海軍の遠距離作戦能力の強化を見込んでいる。
独島級は、兵員700名とCH-60・リンクスなど10機余りのヘリ、水陸両用車7両、戦車数両、空気浮上式高速上陸艇2隻を搭載可能。
韓国が打ち出している機動艦隊創設計画だが、韓国が現在も継戦中である北朝鮮に対する軍備としては強大過ぎる上、地政学的には必要性に疑問符が付く事は否めない。
建造は韓進重工業が担当。一番艦は2005年7月12日に進水式を行い、2007年7月に戦力化予定。
名称問題
2005年7月、韓国海軍は一番艦に「独島(ドクト)」という名称を付ける事を正式に発表し、竹島問題に更に波紋を広げている。
韓国海軍は、「独島艦」を将来、機動艦隊の旗艦となる艦船としている。有事に当事国へ攻め込み、海上展開の要となる、韓国海軍の顔であり、その艦の名称に日本と領有権を争っている島の名称を当てたのは、政治的なメッセージであるとも考えられる。
日本政府は遺憾の意を表明したが、韓国側は「韓国政府は独島に対する日本のいかなる不当な主張も韓国の領土主権に対する深刻な挑戦行為とみなし、断固として対処する」と強調して対立姿勢を見せた。
性能諸元
- 全長:200m(199m)
- 全幅:32m(30.2m)
- 喫水:---m
- 機関:仏S.M.E.T Pielstick社16PC2.6Bディーゼル 16300hp×2
- 馬力:------PS
- 基準排水量:13000 トン
- 満載排水量:19000 トン
- 最大速力:23 ノット
- 乗員:450名
- 武装
- レーダー:タレス社製SMART-L三次元レーダー×1
- 搭載:
- ヘリコプター15機又は海兵隊1個大隊(700人)又は車両70輌
- LSF-II 2隻
韓国海軍が所有する国産LCAC(LSF-I型) のペイロードは22t程度しかなく戦車を搭載することができないため、よりペイロードが大きいLSF-II型を国内開発し独島級に搭載する予定である。揚陸艦としては高機能なレーダーを搭載するなど多機能性を求めたため器用貧乏な艦になってしまっている感がある。また韓国海軍の艦艇は重武装のしすぎでダメコン(ダメージコントロール、D/C、海自用語では応急とも言う)を軽視しているのではという見方もある。
- 後部エレベーター
進水時より後部エレベーターの位置が後方過ぎて必要なドック容積が確保できないとの指摘があったが、後にドック内に後部エレベーターが確認され、後部エレベーターはドック内に設置されていると判明した。
関連項目
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