浮気なぼくら
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浮気なぼくら (NAUGHTY BOYS) |
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YMO の アルバム | ||
リリース | 1983年5月24日 | |
録音 | 1982年10月~ 1983年3月 (ALFA Studio "A") (Onkio Haus Tokyo) |
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ジャンル | テクノ | |
時間 | 38分35秒 | |
レーベル | アルファレコード | |
プロデュース | Y.M.O. | |
レビュー | ||
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YMO 年表 | ||
テクノデリック (1981年) |
浮気なぼくら (1983年) |
浮気なぼくら (インストゥルメンタル) (1983年) |
浮気なぼくら(NAUGHTY BOYS)は、イエロー・マジック・オーケストラの6thアルバム。
メンバーのソロ活動や他アーティストへの楽曲提供などを経て、大きく路線を変更したアルバム。歌詞はほぼ全て日本語が使われ、何処か歌謡曲を思わせるニュアンスの楽曲が並ぶ。
カネボウの化粧品のCMに使用された『君に、胸キュン。』を収録している。
[編集] 解説
前作「テクノデリック」発表後、メンバーはソロ活動として様々なミュージシャンに楽曲を提供、ヒットさせている。それらの楽曲は歌謡曲として作られていたが、YMO独特のシンセ・サウンドもさりげなく使われており、その後の歌謡曲・アイドルソングに絶大な影響を与えた(テクノ歌謡参照)。
その後発表されたYMO名義のこのアルバムは、個々のソロ活動からの影響か歌謡曲を意識したものとなっている。一見すると前作までのリスナーにとってはまさしく「浮気な」歌謡曲路線へのレコード・セールスを見込んだ転向に見えるのだが、細野曰く当時のヒット歌謡曲とは一線を画した楽曲群であり、歌謡曲としてつくられたものではなく、むしろ「テクノデリック」の第2弾という位置付けのアルバムであると後に語っている。
レコーディング方法もTR-808をアンプでならし、本物のドラムを共鳴させその音を録音するなど前作にも通じる製作方法が用いられている。
また、この頃からTVに頻繁に出演するようになり、「クイズ・ドレミファドン!」や「オレたちひょうきん族」などのバラエティー番組への出演や、「THE MANZAI」という演芸番組内で、各人のものまねや高橋への頬を叩いてのツッコミなど漫才を披露した事ももはや伝説となっている。
[編集] 収録曲
- 君に、胸キュン。(浮気なヴァカンス)
作詞:松本隆/作曲:細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏/編曲:YMO
カネボウ化粧品のCMに使用され、先行シングルとして発売された(B面はカオス・パニック)。作詞は細野のかつてのバンドはっぴいえんどのメンバーで、当時売れっ子作詞家であった松本隆が担当。CMのキャッチ・コピーである「胸キュン」というキーワードをそのまま使用した。PVでも3人が振り付けをつけて踊っていることも含め、それまでの路線と大きく一線を画した。このシングルで「ザ・ベストテン」などの歌謡番組でランキング1位の獲得を目指したが、最高位2位という結果に終わった。首位を阻んだのは皮肉にも松田聖子の「天国のキッス」(作詞:松本、作曲:細野)であった。 - EXPECTED WAY/希望の路
作詞・作曲:高橋幸宏/編曲:YMO - FOCUS
作詞:細野晴臣、ピーター・バラカン/作曲:高橋幸宏、細野晴臣/編曲:YMO - ONGAKU/音楽
作詞・作曲:坂本龍一/編曲:YMO
当時3歳だった坂本の娘である坂本美雨のことを歌った曲。 - OPENED MY EYES
作詞:高橋幸宏、ピーターバラカン/作曲:高橋幸宏/編曲:YMO - YOU'VE GOT TO HELP YOURSELF/以心電信(予告編)
作曲:高橋幸宏、坂本龍一/編曲:YMO - LOTUS LOVE
作詞・作曲:細野晴臣/編曲:YMO - KAI-KOH/邂逅
作詞・作曲:坂本龍一/編曲:YMO - EXPECTING RIVERS/希望の河
作詞:高橋幸宏/作曲:高橋幸宏、坂本龍一/編曲:YMO - WILD AMBITIONS
作詞:細野晴臣/作曲:細野晴臣、坂本龍一/編曲:YMO
YMOの活動時において唯一、細野と坂本が共作した作品。
オリコン週間LPチャート第1位 1983年6月6日付 |
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前作: 松山千春 『今、失われたものを求めて』 |
イエロー・マジック・オーケストラ 『浮気なぼくら』 |
次作: 松田聖子 『ユートピア』 |