武双山正士
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武双山 正士（むそうやま まさし、1972年2月14日 - ）は、茨城県水戸市出身（出生地は茨城県ひたちなか市）で武蔵川部屋所属の元大相撲力士。最高位は大関。本名は尾曽武人（おそ たけと）。身長184cm、体重178kg。現在は藤島親方。
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[編集] 来歴
父親が茨城県相撲連盟理事長というアマチュア相撲の大御所で、幼少時からその薫陶を受けた。自宅にタイヤを積み重ねた「ぶちかましマシーン」が設置され、二畳分の食事が用意されていたなどの逸話から、相撲版「巨人の星」と呼ばれた。武双山正士の正はその父親の名前（正人）からとった。水戸農業高校3年の時には全国高等学校相撲選手権大会で優勝して高校横綱を獲得し、専修大学3年生の時には全日本相撲選手権大会で優勝してアマチュア横綱を獲得した。
アマチュア時代は「東の尾曽（武双山）、西の山本（土佐ノ海）」と称され、高校時代、大学時代（武双山は専修大学、土佐ノ海は同志社大学）を通じて良きライバルであった。父親と約束していた「角界入りは学生横綱かアマチュア横綱になってから」の条件を達成したので、1993年1月には大学を3年で中退して角界入りした（専修大学からの角界入りは大凰に次ぐ。ただし、専修大学卒業者の初関取は片山）。
アマチュア横綱の実績により、1993年1月場所、幕下付出で初土俵。2場所連続7戦全勝で十両に昇進、武双山と名を改めた。最初は武双海と名乗ったが、海という名は自分には似あわないとして武双山と変えたという。武双海の四股名で書いた色紙がごく少数ながら存在するらしく、貴重品であると大相撲放送の解説で話題となったこともある。
その十両も2場所で通過、1993年（平成5年）9月には入幕を果たす。このときまだ相撲教習所の生徒であり、相撲教習所の卒業式に出た最初の幕内力士となっている。平成6年3月には関脇に昇進、初土俵から9場所での関脇は当時の最速記録だった。あまりの昇進の早さに四股名が定着せず、物言いがついた取組の協議説明の際九重審判長に尾曽の四股名で呼ばれたことがある。まわしには、自分のお気に入りの「ガンメタリック」色をあしらっていた（NHKの大相撲放送ではいぶし銀と言われた）。「平成の怪物」と呼ばれ、当時時代を築きつつあった曙や貴乃花の好敵手として期待された。若乃花には最初2連敗したもののその後8連勝した（最終的な対戦成績は若乃花が上）。が、怪我もあって伸び悩む。
2000年（平成12年）1月場所13勝2敗、関脇の地位で初優勝したが、怪我による休場の多さを理由に大関昇進を見送られた。翌3月場所12勝3敗で大関昇進、しかし5月場所を腰椎椎間板障害で全休、角番でのぞんだ7月場所で4勝11敗と負け越し、大関在位2場所で関脇に陥落の屈辱を味わった。現在の制度で考えうる最短在位である（大関在位2場所での大関陥落は五ツ島以来史上2人目）。
続く場所で10勝5敗、復帰規定に達し1場所で大関に返り咲いたが、その後は12勝3敗が1度ある他は10勝5敗が最高と優勝争いに参加することもなく、晩年は途中休場や皆勤負越も記録して大関を保つのがやっとで、大関角番と角番脱出の繰り返し、という土俵が続いた。素質からは横綱を期待する声もあったが、左肩脱臼を繰り返すケガなども有って果たせなかった。
2004年（平成16年）10月2日の横綱武蔵丸引退相撲での土俵入りでは、武双山が太刀持ちを務めた（露払いは雅山）。それから約1か月後の同年11月16日（九州場所3日目…この場所は初日から3連敗）を最後に引退。年寄藤島を襲名し、ニ所ノ関一門に渡っていた藤島の名跡を出羽海一門に引き戻した。2006年（平成18年）夏場所からは病に倒れた同じ一門の二十山親方（元大関北天佑）に替わって審判委員を務めている（その後二十山親方は同年6月23日に45歳の若さで亡くなった）。
[編集] エピソード
- [[プロレスファンとしても有名であり、同い年でプロレスラーの力皇猛とは親友である。
- 故・ナンシー関とも親交があった。
- 同じ1972年生まれの大関魁皇とは親友であり、よきライバルでもあった。
- タモリ倶楽部の大ファンで、空耳アワーやボキャブラ天国に投稿し採用された。弟弟子にも書かせていたらしい。尚、元前頭･敷島の錦島親方も空耳アワーに採用されたことがある。
[編集] 主な成績
- 通算成績：554勝377敗122休（72場所）
- 幕内成績：520勝367敗122休
- 幕内在位：68場所
- 大関在位：27場所
- 三役在位：31場所（関脇20場所、小結11場所）
[編集] 三賞・金星
[編集] 各段優勝
- 幕内最高優勝：1回
- 幕下優勝：2回
[編集] 改名歴
- 尾曽 武人（おそ たけと）1993年1月場所-1993年3月場所
- 武双山 正士（むそうやま まさし）1993年5月場所-2004年11月場所
[編集] 年寄名跡
- 藤島 武人（ふじしま たけと）2004年11月-
