檀家
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基本教義 |
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縁起、四諦、八正道 |
三法印、四法印 |
諸行無常、諸法無我 |
涅槃寂静、一切皆苦 |
人物 |
釈迦、十大弟子、龍樹 |
如来・菩薩 |
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部派・宗派 |
原始仏教、上座部、大乗 |
地域別仏教 |
経典 |
聖地 |
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檀家(だんか)とは、一定の寺に属し、寺院の経営や活動を支えたり、金品を寄進している家のこと。檀越(だんおつ)・檀那・檀徒・檀中ともいう。ただし浄土真宗では一般に、門徒という。
梵語の「ダーナパティ」という言葉の漢訳音写語の「檀越」から生まれたもので、元の意味は布施をする人(施主)のことであり、諸僧に衣食など布施する信者をさした。日本では鎌倉時代以降使われだした言葉で、檀越を略して、檀那・檀家・檀中・檀徒などと名づけ、所属する寺院を檀那寺(菩提寺)と呼んだ。
本来は布施を出すのが檀家、受けるのが壇那寺であるのだが、檀家からすると、「壇那寺」というのは「自分が壇那となっている寺」という「壇那」と「壇越」を取り違えた解釈が行われ、やがて、布施を行う人が「壇那」文字も「旦那」となり、また町家などでも主人のことを檀那(旦那)と呼ぶようになった。
檀家という言葉が広く使われだしたのは江戸時代からで、宗旨人別帳、あるいは宗門改人別帳と呼ばれるものを寺院が作成し、管理する制度が徹底され、世襲的に寺院を維持する体制がつくられた。これを寺請制度・檀家制度という。この制度は明治の廃藩置県と共に廃止されたが、寺と檀家の寺檀関係は残り、宗教が「家の宗教」という認識で現在も続いている。
檀家は菩提寺のもとで葬儀や法要を行い、墓も基本的には境内墓地に建立する。