李尚勲
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イ・サンフン | |
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各種表記 | |
ハングル: | 이상훈 |
漢字: | 李尚勲 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
サムソン・リー(登録名) |
片仮名: (現地語読み仮名): |
イ・サンフン |
ラテン文字転写: | I Sanghun |
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李 尚勲(イ・サンフン、 1971年3月11日 - )は、韓国ソウル市出身の元プロ野球選手(投手)。日本での登録名はサムソン・リー(SAMSON LEE)。左投げ左打ち。
目次 |
[編集] 経歴
ソウル高校から高麗大学を経て、1993年にドラフト1位でLGツインズに入団。 大学4年の春、成均館大学との試合で14者連続奪三振を記録して、三振が取れる剛球の左腕として注目を浴びた。入団当時、1億8千8百万ウォン(当時のレートで約2000万円)の契約金で、当時までの史上最高新人契約金を記録する。プロ入団時選んだ背番号は47で、これは「(当時の)西武ライオンズの47番をつける左腕(つまり、工藤公康、現巨人)に憧れて」と本人が明かしている(しかし、工藤の綺麗な投球フォームと試合運びの能力には憧れていたが、工藤本人の名前は知らないでいた)。日本とアメリカではチームの事情で他の背番号をつけたものの、韓国では最後までこの背番号を貫いた。
1年目は9勝9敗を記録するも、8月の中旬で肩を痛めて途中離脱。その後のチームの失速の一因になる。この肩痛は持病である習慣性脱臼によるもので、左腕の血行障害とあわせて何度も彼を悩ませる原因になる。1994年、1995年は18勝、20勝で2年連続で最多勝。1995年の20勝は韓国プロ野球で5年ぶりの記録であった。1996年は、シーズン序盤で肩痛と腰痛でチームから離れ、チーム成績も振るわなくなりシーズン途中李廣煥監督の解任の要因にもなった。1997年には肩痛の影響で1試合で多く投げられないことを受けて抑えに転向して最優秀救援投手を獲得。
1997年のシーズンオフ、当時メジャーで成績を挙げ始めた朴賛浩の影響で、球団承認下でポスティングシステムを使ってメジャー移籍を試みる。しかし、当時は韓国プロ野球のレベルについて認識が低く、少なくとも200万ドルの移籍料を期待していた球団側の思惑とは裏腹にボストン・レッドソックスが60万ドルで落札(これには、最初ボストン側が200万ドルの移籍料を約束したが、彼の獲得の意思を見せる球団が少なかったことで当初の約束を破って60万ドルで落札させたという話もある)。これを受け、球団はメジャー移籍を諦めさせて、提携関係にあった中日への移籍を勧める。実は、イチローより先がけ、彼がポスティングシステムの入札の対象となった最初の選手である。メジャー志向がつよく、日本移籍には興味がなかったが、「どうせ韓国でやりたくないなら、韓国よりレベルが高く、メジャーでも認められてる日本で活躍してそこでメジャーに移籍すればいいじゃないか」という球団の説得を受けて中日移籍を決心したという。
こういう経緯で、1998年に来日し、中日ドラゴンズに入団。宣銅烈、李鍾範と合わせて3人の韓国人選手が在籍したことから三銃士と呼ばれた。1年目は1勝にとどまった。1999年当初は先発だったが、血行障害と大学時代からの持病である習慣性脱臼の影響で、後半から中継ぎに転向し岩瀬仁紀、落合英二とともに活躍、6勝を挙げてチームのリーグ優勝に貢献。しかし、日本シリーズを前にして、マスコミの前で翌年のメジャー挑戦の意向を明らかにしたため、日本シリーズでは出場選手登録からはずされる。同年オフに願いどおり、中日を退団。
中日退団のあと、再びメジャー移籍を試みたが、今度も彼の獲得の意思を見せたのはレッドソックスしかなく、2年前のことを恨んでレッドソックスは嫌だったが、仕方なくそのままレッドソックスに入団、韓国、日本、アメリカの3カ国のプロリーグを経験するはじめての選手になる(このあと、元千葉ロッテマリーンズのフリオ・フランコが2人目の選手となって、元オリックス・ブルーウェーブの具臺晟が3人目)。2000年には中継ぎとしてメジャー昇格を果たして登板機会も得る。
しかし、印象に残るような活躍ぶりは見せられず、2002年シーズン開幕前、同チームからウェーバーに懸けられてオークランド・アスレチックスの3Aチームに移籍。だが、当時のアスレチックスはメジャーでも、1、2を争う強力投手陣を擁しており、メジャーへの昇格がほぼ絶望的な状況で、古巣のLGツインズからの要請を受けて復帰(最初から韓国復帰の時には無条件で元の所属チームに復帰することを前提として海外移籍を容認したことで他のチームにいく方法はなかった)。
この年は、シーズン途中からの出場でありながら、7勝2敗18セーブ、防御率1.68でチームの韓国シリーズ進出の立役者になるも、2勝3敗で迎えたシリーズの第6戦、3点リードの9回裏に登板して、李承燁に同点の3ランホームランを打たれ降板。そして、彼の後を継いで登板した投手がすぐさまサヨナラホームランをうたれ、チームはそのまま敗退。韓国プロ野球史上初のサヨナラホームランで幕を閉じたシリーズのきっかけを提供してしまった。
翌年も4勝4敗30セーブとそこそこの成績を上げたが、球威の低下によって、ブローン・セーブもしょっちゅう記録して防御率も抑えとしてはやや高い3.34と昔のような安定感は失っていた。このような危惧の中で向かえた2004年のキャンプで、趣味である音楽活動(正確にはキャンプへのギターの持ち込み)を巡って監督と対立してSKワイバーンズにトレードされるも、不調によりシーズン途中の6月7日引退、ロック歌手へ転向した。
金髪と長髪が特徴。長髪にしたのは、もともとガサツな性格で髪を整ってスマートに見せるのが性に合わないから。さすがに規律の厳しかった大学時代および新人の年と2年目までは髪を短くして整理していたが、その後は当時の自由奔放だったチームの雰囲気に乗って、髪を伸びるまま放置して長髪になった。しかし、これが顔とあわせて余計に強い印象を与えることになって、三振を取った後ガッツポーズをしながら髪を飛ばす仕草が彼の象徴のようにファンに受けられ、チームも口を出さなかった(ちなみに、彼の影響を受けて髪をフリーチしてアパッチスタイルで現れたチームの同僚は懲戒を受けたことがある)。金髪にしたのは日本進出以降。 彼のニックネームは、こんな姿で投手陣の大黒柱としてチームを支えてきたのが、旧約聖書の中の登場人物の1人・サムソンを連想させることで韓国のスポーツ紙からつけられた。
自由奔放な性格で自己主張も強く、数々のトラブルから扱いづらい選手という印象がついてしまった(しかし、中日時代は大学の先輩である宣銅烈とまた同じチームになって、彼の前では頭が上がらなかった)。
[編集] 韓国での成績
年度 | チーム | 背番号 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | 投球回 | 安打 | 四球 | 三振 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1993 | LG | 47 | 9 | 9 | 0 | 150.2 | 129 | 78 | 131 | 3.76 |
1994 | LG | 47 | 18 | 8 | 0 | 189.2 | 140 | 64 | 148 | 2.47 |
1995 | LG | 47 | 20 | 5 | 0 | 228.1 | 150 | 51 | 142 | 2.01 |
1996 | LG | 47 | 3 | 3 | 10 | 99.1 | 70 | 42 | 95 | 2.54 |
1997 | LG | 47 | 10 | 6 | 37 | 85.1 | 56 | 27 | 103 | 2.11 |
2002 | LG | 47 | 7 | 2 | 18 | 85.2 | 53 | 33 | 92 | 1.68 |
2003 | LG | 47 | 4 | 4 | 30 | 56.2 | 42 | 21 | 55 | 3.34 |
2004 | SK | 47 | 0 | 3 | 3 | 14 | 11 | 9 | 15 | 5.14 |
通算 | 71 | 40 | 98 | 909.2 | 651 | 325 | 781 | 2.56 |
[編集] 日本での成績
年度 | チーム | 背番号 | 試合 | 完投 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | 投球回 | 安打 | 四球 | 三振 | 防御率 |
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1998 | 中日 | 17 | 11 | 0 | 1 | 0 | 0 | 32.2 | 32 | 12 | 33 | 4.68 |
1999 | 中日 | 17 | 36 | 2 | 6 | 5 | 3 | 95.1 | 75 | 30 | 65 | 2.83 |
通算 | 47 | 2 | 7 | 5 | 3 | 128 | 107 | 42 | 98 | 3.30 |
[編集] メジャーでの成績
年度 | チーム | 背番号 | 試合 | 完投 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | 投球回 | 安打 | 四球 | 三振 | 防御率 |
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2000 | レッドソックス | 40 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 11.2 | 11 | 5 | 6 | 3.09 |