曹節

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曹節（そう せつ、生没年不詳）は、中国の後漢の宦官である曹騰の父。字は元偉。沛国譙県の人である。曹操（三国時代魏の武帝）の曽祖父にあたる（血縁はない）。 　

[編集] 略伝

前漢の恵帝の時に相国となった曹参の子孫とされるが疑わしい点が多い。仮に曹節自身が曹参の末裔だとしたら、少なくとも末子の曹騰が宦官にはならなくて済むのが普通である（或いは劉邦を裏切り、惨殺された曹無傷の子孫との説もある）。また、『武帝紀集解』によると、「曹萌」が本名だとされる。

曹節は仁徳温厚の人で知られていた。ある日、隣家の人が豚を飼っていたがそれが逃げ出した。曹節の家にも同じ種類の豚がいて、それを見た隣人は「それは私の豚ではないか」と言ったので、曹節はだまってその豚を隣人にわたした。しかし、少しして隣人の家に逃げ出した豚が戻ってきた。隣人は自分の行いを恥じて、曹節の家に赴き、豚を返して深く謝罪した。曹節は笑って許したという。人々は皆、曹節のその仁徳温厚のひととなりに驚嘆するとともに絶賛した。

霊帝の治世下でその権を専らにした曹節とは別人。

また、曹操の娘で献帝に嫁ぎ曹皇后と呼ばれた同名の曹節がいる。曹節は、曹丕が献帝に禅譲を強要した際に「不忠者」と批難したり、その後献帝が山陽公となった際に山陽夫人となったり、献帝に対し忠義を貫いた。