新宿コマ劇場
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新宿コマ劇場(しんじゅくコマげきじょう)は、1956年12月に東京都新宿区歌舞伎町一丁目に開場し、阪急電鉄グループの株式会社コマ・スタジアムが運営している、座席数2092席の劇場である。コマ劇とも言う。
劇場のヒントは、ギリシャ時代の劇場様式の回り舞台からである。新宿コマ劇場の「コマ」は、円形舞台が独楽の回る姿に似ていることからつけたという。舞台は、同心円状に配された三重の廻り舞台と6つの小ゼリによって構成され、これらの回転と上下運動によって多種多様な舞台効果を生み出せるのを特徴としている。開場以来、幾多の改良、改修を重ね、客席、舞台機構ともに充実にしたものになっている。
開場当初は「新宿コマ・スタジアム」と呼称していた。大阪梅田にあった梅田コマ・スタジアム(のちの梅田コマ劇場)の姉妹劇場として開場した。
現在は、『演歌の殿堂』と異名を取り、北島三郎や、小林幸子、氷川きよし等の大物演歌歌手の特別公演や、松平健特別公演、開場以来力を入れているミュージカル公演や、毎年大晦日には、テレビ東京年忘れにっぽんの歌が行われている。
また、『アニーよ銃を取れ』『努力しないで出世する方法』『南太平洋』『ピーターパン』など新宿コマ劇場を日本初演とするミュージカル作品も多い。
なお、2005年3月、新宿コマ劇場の運営主体であるコマ・スタジアムとアミューズ、阪急電鉄は業務提携を行った。
最近ではミュージカル『WE WILL ROCK YOU』(2005年5月27日~8月24日)上演の際の外や地下のシアターアプルへの音漏れ騒動が取り沙汰されている。
[編集] 備考
- 阪急阪神東宝グループであり、新聞広告は東宝と同様に楽譜で枠取られてはいるが、公演の企画製作と興行主体は東宝ではなく、コマ・スタジアム自らが行う。コマ・スタジアムは東宝と同じ阪急阪神東宝グループではあるが、あくまでも東宝とは別会社である。(東京楽天地やオーエスと同じ)
- また、コマスタジアムは年数回の割合で博多座(福岡市博多区)での公演の企画製作も手掛ける。「マツケンサンバ」で大ヒットした松平健特別公演「歌う絵草紙」もコマ・スタジアムの企画製作である。
- 夢路いとし・喜味こいしが長年所属した大宝企画(←大宝芸能←東宝芸能関西)は、コマ・スタジアムの関連会社であった。また、コマ・スタジアム自体、1969年から1976年までの間大阪の梅田でトップホットシアターという演芸場を経営していた。
- コマ・スタジアムは新宿・梅田両コマ劇場の他、コマ旅行会館といったホテルを東京で経営していたほか、兵庫県西宮市の西宮北口駅前にスポーツクラブを経営していた。
[編集] 関連項目
- 梅田芸術劇場 - 大阪・梅田の阪急阪神東宝グループ(阪急阪神ホールディングスグループ)の劇場。かつては「劇場飛天」・「梅田コマ劇場」と呼ばれ、コマ・スタジアムが運営を行っていた。
[編集] 外部リンク
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