後周
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後周（こうしゅう 951年 - 960年）は、中国の王朝で、五代の最後の国である。国号は単に周だが武王が立てた周と区別するために後周と呼ぶ。都は開封。
建国者の郭威は後漢の実力者であったために、皇帝の隠帝に排除されそうになるが、逆に隠帝に対して反乱を起こした。郭威の反乱に触発されて隠帝が家臣に殺されると、郭威は開封に入って自ら皇帝に即位し、新王朝の後周を開いた。
954年、郭威が死ぬと、養子の柴栄が即位し、五代随一の名君と言われる世宗となる。世宗は内政に積極的に取り組み、国力を充実させると、唐崩壊以来果たされなかった中国の再統一を目指し、北漢、後蜀、南唐、遼を攻めて領土を広げたが、遠征の途中病気にかかり、959年に若くして死んだ。
世宗が死んだ後、7歳の柴宗訓が後を継いだが、まもなく幼帝に不安を抱いた軍人達は、遠征に派遣された軍中でその司令官であった殿前都点検（近衛軍長官）の趙匡胤を擁立した。ほとんど抵抗を受けずに開封に入った趙匡胤は、恭帝から禅譲を受け宋を立てた（陳橋の変）。
こうして後周は3代で滅亡したが、趙匡胤は柴宗訓の守役に自身の師である辛文悦を任命して、前皇帝を殺害する意思が無い事を明らかにした。そして、柴宗訓が病気のために早世すると皇帝として葬られる事となった。趙匡胤の遺訓により、柴宗訓の子孫は南宋が終わるまで手厚く保護され、300年続いた。
