市川海老蔵 (11代目)
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11代目市川 海老蔵(いちかわ えびぞう、1977年12月6日 - )は、歌舞伎役者、日本の俳優。本名は堀越孝俊(ほりこしたかとし)。
海老様こと祖父の市川團十郎 (11代目)譲りの一声、二顔、三姿を揃えた美青年。市川宗家の御曹司として、近年の活躍ぶりは目ざましいものがある。次々と古典の大役に挑み、初役づくしの中でいずれも周囲の期待を上まわるできばえを見せた。現代の歌舞伎を担う若手スターのひとり。また、NHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』で主役をつとめるなど、現代劇にも挑戦している。また本格的な肉体トレーニングを行っておりターザン (雑誌)などの表紙も飾る程。
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[編集] 年譜
- 1977年12月6日 東京都に生まれる。市川團十郎 (12代目)の長男。祖父は海老様こと市川團十郎 (11代目)。
- 1983年5月 歌舞伎座にて『源氏物語』の春宮で初お目見得。
- 1985年5月 歌舞伎座にて『外郎売』の貴甘坊で七代目市川新之助を襲名。
- 1996年3月 堀越学園堀越高校を卒業。堀越高校在学中はバスケットボール部に所属していた。
- 2000年 歌舞伎座にて『源氏物語』の光君を演じ、会場は連日満員、チケットは発売初日に完売するほどの人気を得る。尾上菊之助 (5代目)、尾上辰之助 (2代目)と『平成の三之助』と呼ばれ、新たな歌舞伎ブームを起こした。
- 2003年2月 元歌手、A子さん(当時29)との間に、1歳女児の隠し子がいることが判明。子供を認知して養育費を支払っていることを会見で説明。
- 2004年5月 歌舞伎座にて、『助六由縁江戸桜』の助六、『暫』の鎌倉権五郎ほかで十一代目市川海老蔵を襲名。
- 2004年10月 パリのシャイヨー宮劇場にて市川新之助改め十一代目市川海老蔵襲名披露フランス公演。フランスの政財界のトップも観劇し、ルモンド紙が全面を使って「17世紀末以来の日本の伝統的演劇の中で名をとどろかせてきた一族の出身」「26歳のスター」「若くて美男で特に“必殺の視線”を持っている」と報じるなど、現地でも大きな話題を呼んだ。
[編集] 受賞歴
- 1995年 『仮名屋小梅』(浜本清役)にて眞山青果賞新人賞
- 1995年 『鏡獅子』にて松竹会長賞
- 1997年 『吉原雀』にて松竹会長賞
- 2000年 『勧進帳』(弁慶役)・『天守物語』(図書之助役)にて読売演劇大賞杉村春子賞
- 2001年 松尾芸能賞新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞
[編集] 主な出演作
[編集] 歌舞伎
- 『雪暮夜入谷畦道』 - 片岡直次郎役
- 『鳴神』 - 鳴神上人役
- 『源氏物語』 - 光君役
- 『助六由縁江戸桜』 - 花川戸助六役
- 『鏡獅子』 - 小姓弥生後に獅子の精役
- 『勧進帳』 - 武蔵坊弁慶役、富樫左衛門役
[編集] その他の舞台
- 『ライル』(1990年) - ジョッシュ役
- 『スタンド・バイ・ミー』(1991年) - クリス役(主演)
- 『天守物語』(1999年) - 図書之助役(坂東玉三郎 (5代目)・宮沢りえと共演)
- 『海神別荘』 - 公子役(坂東玉三郎 (5代目)と共演)
- 『疾風のごとく』(2002年) - 鈴木猪平役
- 『宮本武蔵』(2003年) - 宮本武蔵役(主演)
- 『信長』(2006年) - 織田信長役(主演)
[編集] 映画
- 『出口のない海』(2006年) - 並木浩二役(主演)
[編集] テレビ
- NHK大河ドラマ『花の乱』(1994年) - 足利義政の青年時代役
- 朝日放送第8回時代小説大賞スペシャル『仲蔵狂乱』 - 中村仲蔵役
- NHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』(2003年) - 宮本武蔵役(主演)
[編集] CM
- 明治製菓「ショコラクール」 (1995年)
- 三井生命(1998年)
- NEC「Expressワークステーション」(1998年)
- 伊藤園「おーいお茶」(2000年~)
- ヤマキ株式会社(2000年~)
- ミズノ「スーパースター」(2003年)