川上優子

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川上優子（かわかみゆうこ、1975年 8月1日 - ）は、1990年代後半～2000年代初期に活躍した陸上競技女子選手。1996年アトランタオリンピック（7位入賞）と2000年シドニーオリンピック（10位）は共に女子10000m代表として出場した。現在は日本女子プロゴルフ選手を目指し修業中。熊本信愛女学院高校出身、元沖電気所属、現合志技研工業RCコーチ。

[編集] 経歴

1996年6月、日本選手権では女子10000mに出場、当時の日本新記録で優勝した鈴木博美に惜しくも敗れたが2位に入り、この成績でアトランタ五輪代表に選ばれた。その後8月の五輪本番で川上は予選を無事通過、そして決勝でも五輪初出場とは思えない積極的なレースを見せる。終盤に入るとさすがに川上は苦しい表情になりながらも粘り強く走り続けた。そして千葉真子の5位に次いで、川上も31分23秒23の記録で見事7位に食い込んだ。長距離トラック種目で日本女子が二人同時に入賞するのは、五輪史上初めての快挙であった（鈴木博美は16位）。

その後も、1997年世界陸上アテネ大会女子5000m代表（15位）、1998年バンコクアジア大会女子10000m代表（優勝）、1999年世界陸上セビリア大会女子10000m代表（12位）と、毎年国際大会への出場を果たしている。又駅伝競走などでも活躍し、1996年、1997年、1999年と12月に岐阜県で行われる全日本実業団対抗女子駅伝大会で、沖電気（当時沖電気宮崎）の3度の総合優勝にも貢献した。

1999年3月、名古屋国際女子マラソンへ川上自身初めてフルマラソンに出走する。レース前半はペースメーカーのハイペースについていき、25Km地点で先頭に立つも、その後は後続の選手に抜かれ2位に下がるとズルズルと後退し、後半は完全にスローダウン。ゴールタイムは2時間34分9秒で9位と平凡な成績に終わり、ゴール後本人曰く「地獄を見ました」とマラソンの難しさを痛感する。結局川上のフルマラソンはこの名古屋が最初で最後となった。

翌2000年4月、シドニー五輪女子10000ｍの選考会だった神戸リレーカーニバルに出走。レース終盤は渋井陽子らとデッドヒートとなったが、最後のラスト100ｍで川上が抜け出して優勝。アトランタに続く二大会連続の五輪出場を決めた。又同年7月はアメリカの大会で、女子10000mで当時鈴木博美の持つ日本記録を4年ぶりに更新する、31分09秒46をマークした。

同年9月のシドニー五輪本番でも前大会同様に予選を余裕で通過、決勝ではあわよくばメダルも期待された。しかしレース序盤から思わぬ超高速なペースとなり、川上も含め日本女子三人は中盤付近で先頭集団から脱落。結局メダル争いには加われないまま川上は31分27秒44の記録で10位に終わり、アトランタに続く五輪連続入賞もならなかった（高橋千恵美は15位、弘山晴美は20位）。

シドニー五輪後は足腰の故障に泣き、不本意な成績が続く。2002年3月に山口県で行われた全日本実業団ハーフマラソンでは自己最高記録で優勝、復活の兆しを見せたが、長くは続かなかった。同年6月の日本選手権でも不甲斐ない結果となり、同年9月に陸上競技選手の現役引退を表明した。当時の川上は27歳、まだ年齢的にもこれからという時の早過ぎる引退劇だった。引退会見時、川上のライバルとして頭角を現し始めた渋井陽子や福士加代子らに対し、「どこまでやれるか是非挑戦し続けて欲しい」と笑顔でエールを送っている。

1975年代の同期生で、陸上の長距離＆マラソン選手として活躍した日本女子選手は多い。川上と仲が良かった五輪代表の高橋千恵美と大島めぐみ、世界陸上代表の大南博美・敬美双子姉妹と小崎まりの他にも、橋本康子、坂下奈穂美、赤木純子らがいる。

その後、女子プロゴルファー選手へと新たに転身を図る。ゴルフアナリストの加納徹也の指導の下、現在女子ゴルフ選手として活躍中の宮里藍、横峯さくら等に続けとばかりに、第二の人生でも成功を目指しての特訓する毎日であるという。