小牧野遺跡
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小牧野遺跡(こまきのいせき)は青森県青森市で発見された縄文時代前半に作られた遺跡。所在地は、青森市野沢字小牧野。平成7年3月17日、国の史跡に指定。
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[編集] 所在地
荒川と入内川に挟まれた台地上、標高145m付近のところにある。三内丸山遺跡の南に位置する。
[編集] 遺跡発掘の経緯
遺跡は昔からその存在は知られてはいたが、長い間調査されてはいなかった。しかし1980年代前半、当時青森山田高等学校に勤務していた葛西励氏が発掘調査を実施。続縄文時代の遺物を発見し、遺跡としての認知度が上がる。その後、青森市教育委員会が1985年(昭和60年)に高田村史の編纂のために発掘調査を実施し、土器などを発見。そして、1989年(平成元年)には青森山田高等学校の遺跡発掘クラブが環状列石を発掘し、青森市の有名な遺跡の一つとなる。1990年(平成2年)から青森市教育委員会が調査を受け継ぎ、竪穴式住居跡、湧水遺構、当時の墓、道路状遺構などを発掘した。
[編集] 遺跡の概要
[編集] 環状列石
荒川から運んだと推測された石を、縦に置き、さらにその両脇に横に石を置き、さらにその脇に縦に石を置いて環状に並べて、そうして出来た環をさらに三重にしている。この並べ方は並べ方の煩雑さからも全国的にも非常に珍しく、「小牧野式」と呼ばれている。
[編集] 土器・石器
土坑墓周辺から大量の土器が発掘されている。ここは本州であるが続縄文文化に属すると思われる土器も見つかっている。特徴的なものとしては祭祀に使われたと思われる三角形岩版や円形岩版がある。
[編集] 湧水遺構
地元に「竜神様が出る泉がある」や「人が泉に水を飲みに行ったところ大蛇に食われてしまった」などといった伝説が伝わっていたため、調査したところ発見された。今もなお水が湧き出ている。
[編集] 墓
墓石らしきものが存在するものもあるが、墓それぞれである。個性的な墓が多い。墓道の斜面の上部には環状列石があり、縄文時代であってもすでに身分制度があったのではないかという指摘もある。
[編集] 柱穴
遺跡からは柱の跡と見られる穴が見つかっている。そのため、ここに何らかの建物が存在していたと推測される。