対馬海峡
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対馬海峡(つしまかいきょう)とは、九州と朝鮮半島の間にあり、東シナ海と日本海を連絡する海峡。全体の幅は約200km、平均水深は約90~100m。
海上保安庁海洋情報部発行の海図では対馬と朝鮮半島との間の海峡を対馬海峡西水道、対馬と壱岐との間を対馬海峡東水道としている。東西水道は特定海域である。広義には玄界灘・壱岐水道などを含めた本州西岸・九州北岸と朝鮮半島との海域全体を指す。
1905年の日露戦争に際しては、同海峡で日本海海戦が行われロシア海軍のバルチック艦隊に日本海軍の連合艦隊が勝利し、日露戦争の勝敗を決定付けた。世界的には対馬沖海戦(Battle of Tsushima)として知られている。
太平洋戦争終結後に米ソが対立する冷戦時代に突入すると、同海峡はにわかに軍事上の要衝としての重要性が増大し、旧ソ連(現ロシア)太平洋艦隊の艦艇がよく姿を見せていた。世界的に有名なチョークポイントである。
[編集] 名称について
対馬海峡・朝鮮海峡と東水道・西水道は、周辺各国(日本、韓国、北朝鮮など)における名称と国際的に通用している名称の間に錯綜がみられる。これをまとめると概ね以下のようになる。
全体 | 九州(壱岐)~対馬 | 対馬~朝鮮半島 | |
---|---|---|---|
日本 | 対馬海峡 | 対馬海峡東水道 | 対馬海峡西水道 |
日本慣用名 | 対馬海峡 | 対馬海峡 | 朝鮮海峡 |
国際通用名 (英語) |
Korea Strait | Tsushima Strait or Eastern Channel | Western Channel |
大韓民国 | 大韓海峡 | 対馬海峡 | 釜山海峡 |
北朝鮮 | 朝鮮海峡 | 対馬海峡 | 釜山海峡 |
なお、これらの名称は用いられる立場や文脈にもある程度依存する。特に、異なる言語から翻訳された文章にこれらの海域名が登場する場合、どの領域について言及しているのか注意する必要がある。 英語名としてはKorea Straitが一般に用いられるが、日本関連、特に、日本海海戦(Battle of Tsushima)、海軍関係、あるいは学術論文等では、Tsushima Strait、あるいは、併記したKorea/Tsushima Straitが多くみられる。[1][2][3]
日本の古地図では、朝鮮海峡や高麗海峡としているものが多い。[要出典]
[編集] 参考
- ↑ Maritime claims: territorial sea: 12 nm; between 3 nm and 12 nm in the international straits - La Perouse or Soya, Tsugaru, Osumi, and Eastern and Western Channels of the Korea or Tsushima Strait - CIA World Factbook-Japan[1]
- ↑ フランス海軍海洋情報部刊行の海図目録-「日本海」単独標記に-, 海上保安庁, 2004-7-13[2]
- ↑ Tsushima Strait, Eastern Channel, 27 May 1905, 1339 hrs The Russo-Japanesewar Society[3]
[編集] 関連項目
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