孫氏
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孫氏(そんし)とは中国、韓国、日本に見られる氏のひとつ。著名な一族に、春秋時代の兵家である孫武の一族がいる。孫武は斉の貴族の出身であり、兵法家として名をなし、孫子と尊称され、後に彼の業績は孫子の兵法として伝えられた。孫武には孫適(敵)・孫馳・孫明の三人の息子がいた。孫武の末裔からは中国戦国時代の兵法家で自らも孫子と尊称され斉に仕えて活躍した孫ピンがいる。また、後漢の英雄の孫堅及び孫策親子もまた孫武の末裔とされるが、孫堅以前の父系の記録が不明であるため、その信憑性に欠けるという指摘もある。 ちなみに、孫堅の家系は孫堅の次男・孫権が、兄・孫策の死後その家督を継承し、三国時代において呉を建国した。その後、呉は晋により滅亡させられるが、孫氏の末裔は現在の中華人民共和国杭州の富陽市南部の龍門古鎮という村に住んでいるとされ、この村では9割の人間の姓が「孫」である。また、同じ富陽市の場口鎮の外れにある集落にも孫氏の末裔がいるとされ、「孫氏宗祠」を守っている。なお、日本のソフトバンク社長・孫正義は孫武の末裔と主張している。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 山口直樹、『三国志を行く-群雄決起編』、世界文化社、2006年、ISBN 4-418-06115-0。