学校であった怖い話
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| 学校であった怖い話 | |
|---|---|
| ジャンル | アドベンチャー
（サウンドノベル）
|
| 対応機種 | スーパーファミコン[SFC/NP] プレイステーション[PS] |
| 開発元 | パンドラボックス |
| 発売元 | バンプレスト |
| 人数 | 1 人 |
| メディア | SFC:カセット NP:SFメモリカセット （F:6／B:4）
PS:CD-ROM1枚 |
| 発売日 | SFC:1995年8月4日 PS:1996年7月19日 |
| 価格 | SFC:11,800 円（税抜） NP:1,000 円 （税抜 & 書き換え料のみ）
PS:5,800 円（税抜） |
『学校であった怖い話』（がっこうであったこわいはなし）はバンプレストから発売されたゲームソフト。
1995年8月4日にスーパーファミコン版が、1996年7月19日には新シナリオが追加、グラフィック・サウンドが一新されたプレイステーション用『学校であった怖い話S』が発売。両作共に開発はパンドラボックス、発売はバンプレスト。略称に学怖（がくふもしくはがっこわ、どちらも併用されている）がある。
目次 |
[編集] ストーリー
- 高校の新聞部に所属している主人公は、旧校舎が取り壊されることを記念して企画された「学校の七不思議の特集」のために在校の高校内で語り継がれる怖い話の取材を任されることになる。取材当日の放課後、主人公は部室に集まった七人の語り手から話を聞く手はずだったが、そこにいるのは六人だけ。業を煮やした一人の野次に押されるかのように、遅れた一人を待たずに六人への取材 が始まる……。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 概要
- ジャンルは画面に表示される文章を読んでいき、途中で現れる選択肢を選ぶサウンドノベル形式のアドベンチャーゲーム。主人公は六人の語り手の中から一話ずつ怖い話を聞き、それを追体験していく。主人公が実体験するのではなく話を聞いていくというシステムは珍しく、この作品の大きな特徴である。語り手を選ぶ順番や途中の選択肢によってシナリオが変化し、そのシナリオ数は膨大なものである。テキストの流れは書籍での閲覧を再現するかのように右から左の縦書きに表示されていく。
- これまでは背景のみだった実写取込を作中の登場人物にも採用した初の作品として知られる。「低い色数で汚い」という意見があれば「ホラー要素を持つこの作品の場合は、むしろ妥当」という意見が上がっている。
[編集] 登場人物
- 選択肢によって、登場人物の設定は激変するため、ここに記すのは全体的な傾向のみと言える。
[編集] 主人公
- 主人公（男性：坂上 修一／女性：倉田 恵美）
- 学年:高校一年生。
- 新聞部に所属しており七不思議の取材の進行役を務める。名前は変更可能で、上で示したのが予め指定された姓名である。女性主人公倉田恵美でのプレイはリメイク版『学校であった怖い話S』のみで可能、かつ女性の視点ならではの話も追加されている。
- ポヘという名の犬を飼っている。
- 田口真由美
- 学年:高校一年生。
- 男性隠しシナリオ02に登場。本編から二年後における新聞部新入部員で、先輩の主人公から頼まれて七不思議の会合を行うことになる。
[編集] 六人の語り手たち
- 新堂 誠(しんどう まこと)
- 学年:高校三年生
- 頼れる兄貴タイプでちょっと不良っぽい。スポーツマンらしく主に部活動に関する怖い話を語る。話自体はスタンダードで意外と純愛的な話が目立つのも特徴。
- 語り部の不興を買うと話が思いも寄らない方向へと転がりだす(最悪ゲームオーバー)このゲームであるが、彼の危険性はさほどでも無い。
- 荒井 昭二(あらい しょうじ)
- 学年:高校二年生
- 暗く陰ある男で物静かな口調で話す。主に自殺等、人間の負の側面に関する怖い話を語る。が、時にキャラにそぐわない話をすることも。
- 普段はおとなしいが、怒らせると危険なタイプでもあり、意外と問題発言が多い。
- 風間 望(かざま のぞむ)
- 学年:高校三年生
- つかみどころのない性格の謎多き男。その正体は展開次第で宇宙人になるほど。いわゆる怖い話は話さず、場の雰囲気を和ます(しらけさせる)ような冗談を語る。
- 発言の怪しさは語り部一の脱力系。ただし、彼のブラックユーモアは冷静に考えると恐ろしい。
- 細田 友晴(ほそだ ともはる)
- 学年:高校二年生
- 穏やかな雰囲気を持ったふくよかな男だが、時に粘着質な面も見せる。トイレにまつわる怖い話ばかりを話す。
- 『友達』にこだわる男である。
- 岩下 明美(いわした あけみ)
- 学年:高校三年生
- 美人だが懐にカッターナイフを忍ばせる近寄りがたい雰囲気を持つ。主に男女関係に関する怖い話を語るが、その性格も十分怖い話に成り得る。
- 下手を打つと噂が現実に侵食してくるタイプの話が多いので、特に危険。選択肢に慎重さを求められる。
- 福沢 玲子(ふくざわ れいこ)
- 学年:高校一年生
- 元気で無邪気。特定された話題の怖い話を語らず、時に気まぐれに話を変えることも。意外と冷めたところがあり、笑顔のまま、怖い話を語るようなところがある。自宅でサボテンを栽培。
- 年の離れた姉がおり、変な友達が多いらしい。基本的には会の和ませ役だが、時に残酷な話が飛び出すこともある要注意人物。
- ※語り部達及び坂上修一は本作のメインライターを務めたT.I氏(飯島健男改め飯島多紀哉氏)がシナリオを担当する四八なるゲームにも出演が決定している。
[編集] その他
- この三人は語り部達以外で複数の話に登場する準レギュラーとでも言うべき存在である。
- 日野 貞夫(ひの さだお)
- 学年:高校三年生
- 主人公が所属する新聞部の先輩(混合されがちだが、部長は別にいるらしい)。好物は缶入りのおしるこドリンク。
- 裏表がはっきりしない男。ある意味語り部達の取り纏め役を背負っていることが多い。
- 黒木(くろき)
- 細田 友晴が知る教諭。
- 元木 早苗(もとき さなえ)
- 学年:高校一年生
- 福沢 玲子の親友。霊感少女。
- 危険人物ばかりの語り部達の中で、概ね主人公に好意的に接してくれる人物。
[編集] シナリオ紹介（抜粋／概略）
- ここに書かれたシナリオは一部であり、特に有名かつ人気が高いものも含む。シナリオの総数は隠しシナリオを合わせて50以上。また複数の選択肢が存在し、一つのシナリオの中でも複数のシナリオが派生する。
- 飴玉ばあさん
- 校門の近くで飴玉を配る老婆。生徒によるととても美味だという。その飴は実は……。
- いわゆる都市伝説的な怖い話。このゲームは噂を噂と見くびると痛い目にあうことが多い。
- 幸せを呼ぶ石
- 持ち主に幸せを呼ぶ石、ルーベライズ。その石は……。
- 数多くの幽霊や妖怪が登場するこのゲームであるが、生きている人間のエゴの方がよほど恐ろしい。
- エクトプラズム
- ある生徒は亡き祖母と対話ができるという。その理由は……。
- 複数の話に出演する元木早苗のシナリオ。話によって様々な犠牲者？ を出すこのゲームであるが彼女は複数の話に登場する。内容はどちらかというと不思議系。
- 赤い傘、青い傘
- 降りしきる雨の中、少女が雨宿りをしていた男子生徒に差し出した一本の傘……。
- 本作ではかなり危険な描写、表現が多い。その故かPS版ではシナリオが多く追加されているにも関わらず、一つの選択肢が削除されている。
- 首吊り桜
- 校庭に咲く一本の桜の木の下である事件が発生、以後毎年生け贄を求めているという。その人物は……。
- システムを逆手に取ったある種の仕掛けがあるとして、人気が高い。また、語り口の恐ろしさを味わうシナリオでもある。
- 自主映画
- ふと膨大なフィルムの山からある一本を試写した時のこと。その一本の映画は不気味な内容のものだった……。
- スプラッター的恐い話。選択肢で話がガラリと変わる。
- トイレに行かない男
- ある一人の男子生徒、彼は決してトイレに行かないそうだ。話を聞くと、あるお茶を煎じているからだそう。その茶は……。
- 気持ちの悪い、不快なタイプの話。蟲などに生理的悪寒を覚える方は要注意。
- 人形のいけにえ
- 毎年、この高校に在校の者で唯一人、ある一体の人形が見えるそうである。その人形が見える者の運命は……。
- 恐怖において1、2を争うと言われるシナリオ。二部構成であり、後味の悪さではトップクラス。
- 防空壕
- 戦時中、取り壊される予定の旧校舎は死体安置所として利用されていたそうだ。その当時のこと……。
- 六人の語り部が語り終えた後、出現する七話目のひとつ。非常に多くの分岐を持つシナリオでもある。
- 花壇
- 花壇に咲くたくさんのアジサイ。その紫陽花が咲く土壌の下には……。
- 選択肢次第で、多々の怪談を見せてくれるこのゲームだが、このシナリオはいわゆる切ない話。PS版では自縛霊という観点から大量のシナリオが追加されている。
- トイレの花子さん
- 語り手たちが持ちネタを話し終えた直後、次々といなくなっていった。最後の1人がいなくなった直後、1人の女生徒の霊が主人公の目前に現れた。彼女は、あの6人の親がまだこの学校の生徒だった時、いじめにあい、押し込まれたトイレの個室内で命を落としたそうだ。彼女が最後に残った者に伝えたメッセージとは……。
- 多くのプレイヤーに最高の評価を与えられたシナリオ。構成の妙が光るだけあり、六つのシナリオで条件を満たすのは至難の業。恐怖と共に心に何かを残したものは多い。なお、このシナリオ終了後は隠し01なるシナリオが出現し、幻想的な恐怖を味わせてくれる。学校が閉鎖空間であることを思い起こす郷愁。
[編集] その他
- 飯島氏曰く新堂誠を六話目に選んだ際、発生する七話目は当初の予定では危険過ぎるとして、観点を180度変えたものに差し替えられている。
- 売り上げ的には振るわなかった無印版であるが、リメイクされた完全版ともいえる『学校であった怖い話S』はプレミアが付くほどの人気を未だに誇っている。
- 主人公達が在学し、話の舞台にもなる学校は生徒数数千人を越えるマンモス校であり、名を『鳴神学園』という。
[編集] 関連商品
[編集] ゲームソフト
[編集] 音楽CD
- 学校であった怖い話S オリジナルサウンドホラー ユニバーサルミュージック 1996年7月25日 KTCR-1385 - 作中のゲームミュージックと共に約20分間の音声のみによるミニドラマを収録。各役の声優は次に挙げる通り：
[編集] 書籍
- 学校であった怖い話 アスキー 1995年7月 ISBN 4-7561-1165-3
- 学校であった怖い話（上） アスペクト 1995年8月 ISBN 4-89366-399-2
- 学校であった怖い話（下） アスペクト 1995年8月 ISBN 4-89366-400-X
- 「学校であった怖い話」の怖い話 アスペクト 1995年8月 ISBN 4-89366-408-5
- 学校であった怖い話 必勝攻略法 双葉社 1995年9月 ISBN 4-575-28504-8
- 学校であった怖い話 勁文社 1995年9月 ISBN 4-7669-2345-6
- 学校であった怖い話 実業之日本社 1995年9月 ISBN 4-408-61414-9
- 学校であった怖い話S 完全攻略ガイドブック 1996年7月 NTT出版 ISBN 4-87188-825-8
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- NP版『学校であった恐い話』紹介ページ - 本作の遊び方シートをPDF形式のドキュメントで配布。『晦-つきこもり』も。
- 日野様の部屋 - ファンサイト
