孤立語
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孤立語(こりつご)とは、言語の形態論上の、古典的類型論における分類のひとつ。孤立語に分類される言語は、単語に接頭辞や接尾辞のような形態素を付着(膠着)させたり、語頭や語尾などの形を変化(屈折)させたりすることがない。文法的関係は語順などによって示される特徴をもつ。
シナ・チベット語族の中国語、チベット語、ビルマ語などは孤立語に分類される(ビルマ語は膠着語的性質ももつ)。ベトナム語、ラオス語、クメール語、英語、サモア語、タイ語などもこの種に属する。
英語は、印欧語(基本的には屈折語だが)の中で最も孤立語的性格が強まったものとみることができる。
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[編集] 事例研究:普通話(中国語)の場合
[編集] 品詞
- 你在干什么呢?(副詞;何してるの?)
- 你爸爸在不在家?(動詞;お父さんは家にいますか。)
- 你在哪儿打工?(前置詞;どこで働いてるの?)
「在」の発音はいずれも"zài"。
[編集] 時制
- 昨天我去了图书馆。(昨日、私は図書館へ行った。)
- 今天我去图书馆。(今日、私は図書館へ行く。)
- 明天我要去图书馆。(明日、私は図書館に行く。)
「去」の発音はいずれも"qù"。
[編集] 格
- 她喜欢意大利面。(主格;彼女はスパゲッティが好きだ。)
- 他对她很热情。(目的格;彼は彼女に対してとても優しい。)
「她」の発音はいずれも"tā"。