加茂岩倉遺跡

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加茂岩倉遺跡（かもいわくらいせき）は島根県雲南市加茂町岩倉にある遺跡。国指定史跡。

目次 1 概要 2 出土品について 3 関連項目 4 外部リンク

[編集] 概要

1996年に農道工事中に発見された。重機で掘削中に、突然、パカーンという音が出て、運転者は直ちに重機を止め、「どこのだれがポリバケツをこんなところにうめたんか」と考えつつそばに行くと、ポリバケツならぬ『銅鐸』だった。

当時、町長であった速水雄一（現・雲南市長）は学問と教育の里というﾃｰﾏで町おこしを行っていた事から、加茂町にも学芸委員がおり、早速町役場に連絡が入り、本格的に1996年より1997年の2年間にわたり、加茂町教育委員会と島根県教育委員会により発掘調査が行われた。

発掘の結果、一カ所から日本史上最多となる39個の銅鐸が発見された。出土品は文化庁が所有し、島根県立古代出雲歴史博物館に保管されている。1999年に遺跡は国の史跡に指定され、出土した銅鐸は国の重要文化財に指定された。

発掘当初に建設重機を停止したことが幸いし、埋納された痕跡も良く残っており、どのように配置されたのかといった詳細な情報が研究者にもたらされ、橿原考古学研究センターや島根県教育委員会、島根県埋蔵文化財センターなどにとっても背景情報がもたらされた。

遺跡は先に発見され大量の銅剣が出土した荒神谷遺跡と山を隔てて南東に僅か3.4kmしか離れておらず、古代出雲を研究する上で大きな手がかりとなっている。これらの二つの発見から、また更に後に発見された『出雲大社境内遺跡』との関連から、古代イズモには王国、或いは文化圏が存在した、とする研究者が増えてきている。

[編集] 出土品について

39個の銅鐸が発見されたが、そのうち13組26個が大きい銅鐸の中に小さい銅鐸が納められた形で出土した。このような入れ子状態で発見された例は極めて少ない。しかもその数量も39個と多く、一括埋納としては最大数量で、古代出雲の歴史に対する見直しが迫られる事となっている。

銅鐸の製作年代は弥生時代中期から後期にわたる。出土品の一部には近畿地方で製作されたと類推出来るものもあるが、大半は出雲地方で製作されたと考えられている。なお、埋納された時期については、現在のところ荒神谷遺跡同様特定できていない。

『加茂岩倉遺跡』で出土した銅鐸には、同じ鋳型で製作された銅鐸も各地で確認されている事から、各出土地との関連を含めた今後の研究が俟たれる。

[編集] 関連項目

• 弥生時代の遺跡一覧
• 日本の史跡一覧

[編集] 外部リンク

• 加茂岩倉遺跡
• 古代出雲歴史博物館