交響曲第4番 (ショスタコーヴィチ)
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ドミートリイ・ショスタコーヴィチの交響曲第4番ハ短調作品43は、ショスタコーヴィチが作曲した4番目の交響曲である。
この曲は1936年に完成したが、同年に歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』とバレエ『明るい小川』が、ソヴィエト共産党機関紙『プラウダ』で批判されると、当局の意向に沿わないことを恐れたためか、その年の12月にシュティードリー指揮レニングラード・フィルで初演を行う事も決まり、最終リハーサルまで行ったにもかかわらず、この曲の初演を撤回してしまった。その後1962年に初演が行われるまでの26年間、日の目を見ることはなかった。ショスタコーヴィチは、この作品の初演を見送ったあとに交響曲第5番を作曲し、その名誉を回復したのである。この曲はショスタコーヴィチの全15曲の交響曲の中でも、大編成であり、最も技術的に演奏至難な曲である事でも知られている。またレントラーや葬送行進曲等も見受けられ、ショスタコーヴィチ自身が夢中になった事もあるグスタフ・マーラーの作品の影響が色濃く出ている。
- 演奏時間:約60分
- 作曲時期:1934年~36年
- 初演:1962年12月30日、キリル・コンドラシン指揮、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
[編集] 構成
3つの楽章から構成される。
- 第1楽章 Allegretto poco Moderato - Presto
ショスタコーヴィチの交響曲にしては珍しく、主題が3つあり、再現部では第2主題から現れる。 コーダにはマーラーの第1交響曲で用いられた「郭公の動機」が出てきて聴く者を驚かせる。
- 第2楽章 Moderato con moto
- スケルツォ。ショスタコーヴィチの全作品中、最もマーラーの影響が強い作品とされる。
マーラーが好んだレントラー舞曲が用いられている。トリオはない。終局部の打楽器のみのコーダは、交響曲十五番に引用されている。
- 第3楽章 Largo - Allegro
- 終曲。マーラー風の葬送行進曲からはじまって、様々な要素の音楽がめまぐるしく変わる。最後はテインパニの連打に伴う金管群のコラールが堂々と奏でられ、だんだん弱まってチェレスタの清浄な響きとともに終わる。このあたりもマーラーの後期交響曲の影響が見られる。
[編集] 編成
134名を必要とする。
- ピッコロ 2
- フルート 4
- オーボエ 4(うちイングリッシュホルン持ち替え 1)
- ピコロクラリネット 1
- クラリネット 4
- バスクラリネット 1
- ファゴット 3
- コントラファゴット 1
- ホルン 8
- トランペット 4
- トロンボーン 3
- チューバ 2
- 打楽器
- 弦五部
- ハープ 2