コントラファゴット

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コントラファゴットは、木管楽器のひとつ。コントラバスーン、ダブルバスーンともいい、ファゴットの倍の管長を持ち、1オクターブ低い音を出す。ファゴット同様、上下に組み合わされた2枚のリードによって音を出すダブルリード式である(複簧管楽器)。管長は6メートル近くに及ぶため、4回管を折り曲げている。重いため、ストラップだけでなくエンドピンで楽器を支える。

• 伊：contrafagotto
• 独：Kontrafagott
• 英：double-bassoon, contrabassoon
• 仏：contre-basson

音域は中央ハの3オクターブ下のハのすぐ下の変ロから3オクターブほどである。ファゴット奏者が演奏するため、ファゴットと同じ指使いでちょうど1オクターブ低い音が出る。同じ楽譜で同じ指使いを使えるよう、1オクターブの移調楽器となっている。ただしリヒャルト・ワーグナーの「パルジファル」、ワーグナーの管弦楽法を学んだクロード・ドビュッシーの「イベリア」や「海」では一部を除いて実音表記されている。楽器によっては変ロの半音下のA（ピアノの１番左の鍵盤）迄出る。

木管楽器の最低音を担い、中規模以上のオーケストラの編成で用いられることが多い。オーケストラ中では、低音を補強する意味合いで、金管楽器のアンサンブルとまとめて扱われる例もある。室内楽曲で活躍する例としては、モーツアルトの「フリーメーソンの為の葬送行進曲」（オーボエ２、ホルン２、パセットホルン２、コントラファゴット）がある。

リードはファゴットのリードより一回り大きなものを使用する。 形状はファゴットのリードとほぼ同じで、振動面が広い。

演奏にはより多くの息が必要であり、またファゴットと異なりはやい動きは得意でない。ベートーヴェンの交響曲第9番の終楽章に見られるはやい動きは、演奏が困難である。 ソロは滅多に出て来ないがラヴェルの「左手の為のピアノ協奏曲」と組曲「マ・メール・ロワ」、ショスタコービッチの組曲「黄金時代」、デュカスの「魔法使いの弟子」などが有名である。

[編集] サンプル

バッハの無伴奏チェロ組曲の一部をコントラファゴットで演奏した例：contra2.ogg