五度圏
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調の五度圏 | ||||||||
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長調 | ヘ | ハ | ト | 長調 | ||||
♭ | ← | 1 | 0 | 1 | → | ♯ | ||
↓ | 短調 | ニ | イ | ホ | 短調 | ↓ | ||
変ロ | 2 | ト | ロ | 2 | ニ | |||
変ホ | 3 | ハ | 嬰ヘ | 3 | イ | |||
変イ | 4 | ヘ | 嬰ハ | 4 | ホ | |||
↓ | 短調 | 変ロ | 変ホ | 変イ | 短調 | ↓ | ||
嬰イ | 嬰ニ | 嬰ト | ||||||
♭ | → | 5/7 | 6/6 | 7/5 | ← | ♯ | ||
長調 | 変ニ | 変ト | 変ハ | 長調 | ||||
嬰ハ | 嬰ヘ | ロ |
五度圏(ごどけん)とは、音楽用語で、調性空間(modulatory space)のひとつの例であり、下の図で示されるような円のことを言う。
12の長調のなかから任意の調を選びだし、それを出発点にして、そこから時計回りに完全五度の関係にある調を順番に配列していくと、12の長調からなる円を作ることができる。音の総数12と、完全五度に含まれる半音の数7は互いに素であるため、この方法により12の長調すべてを重複も欠損もなく取り尽くすことができる。右の図および下の図ではさらに、円の内側に各々の平行短調を書き加えて、使用の便宜を図っている。
なお、ウィキペディア日本語版では技術上の困難のためこれを円ではなく右のような表をもって代用している。
[編集] 歴史
紀元前6世紀にピタゴラスによって発明された図と考えられる。ピタゴラスは、純粋な完全五度の堆積によって調律するピタゴラス音律とよばれる調律方法を考案したが、この方法で調律すると12回完全五度を堆積しても正確には元の音に戻ってこないことをもまた発見した(ピタゴラスコンマ)。
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