三岐朝明信号場
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三岐朝明信号場(さんぎあさけしんごうじょう)は、三重県四日市市西富田町にある三岐鉄道三岐線の信号場。
元は三岐朝明駅という駅であったが、1989年(平成元年)4月1日に廃駅となり信号場に格下げされた。
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[編集] 駅構造
駅開業当初は単なる停留所であったが、近鉄連絡線開業後、三岐線との分岐のための信号場の機能が付加された。その後廃駅となったために信号場の機能のみが存置された。JR関西本線を跨ぐ橋梁の富田駅寄りの築堤上にJR富田方面と近鉄富田方面を分岐させる分岐器がある。この分岐器は近鉄富田方面が分岐線側となっており、旅客列車は全てこの分岐器による速度制限(30km/h)を受ける(三岐線を走行する全ての列車が近鉄富田へ入線するため)。信号設備については、上り列車に対しては場内信号機は無く出発信号機のみがあり、下り列車に対しては場内信号機のみがあり出発信号機は無く変則的な構造となっている。また、ATSは設けられていない(ちなみに、同じ三岐鉄道が運営する北勢線の北大社信号場は上り・下り方面共に場内・出発信号機・ATSが設置されている)。
[編集] 三岐朝明駅として営業時
単式1面1線の無人駅であった。ホームはJR関西本線を跨ぐ橋梁の大矢知駅寄りの築堤上にあり、階段で築堤下の道路に下りる構造となっていた。末期には、一部の列車のみ当駅に停車し、大半の列車は通過扱いとなっていた。駅廃止後ホームは取り壊されたが、ホーム基礎部分などの残骸を今も見ることができる。
[編集] 三岐朝明信号場になってから
大矢知駅方面からJR富田方面と近鉄富田方面を分岐させる(又はその逆方向)ために、信号場として存置された。信号場内の信号機は近鉄富田駅出発・場内信号機、大矢知駅出発・場内信号機と同時に保々CTCセンターより集中制御されるため、当信号場で列車が停車することは滅多に無い。余談だが2006年に信号機がLEDのものに交換された模様。
[編集] 利用状況
[編集] 周辺
[編集] 歴史
- 1950年(昭和25年)10月30日 三岐朝明駅開業。
- 1970年(昭和45年)6月25日 近鉄富田~三岐朝明間の近鉄連絡線が開業。近鉄連絡線との分岐駅となる。同駅を含む富田駅 - 三岐朝明信号場 - 大矢知駅間および三岐朝明信号場 - 近鉄富田駅間が単線自動閉塞化される。
- 1974年(昭和49年)4月1日 富田・近鉄富田~東藤原間がCTC化され、同駅は保々駅構内のCTCセンターより集中制御される。
- 1985年(昭和60年)3月14日 富田~三岐朝明間の旅客営業を休止。
- 1989年(平成元年)4月1日 三岐朝明駅を廃止、三岐朝明信号場に格下げ。