ヴァイオリン協奏曲 (エルガー)
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エドワード・エルガーのヴァイオリン協奏曲ロ短調作品61は、エルガーが作曲した最長の器楽曲のひとつ。
1910年作曲
[編集] 曲の構成
通例どおりに以下の3楽章からなる。
- Allegro
- Andante
- Allegro molto
非常に厳粛でロマンティックな作品であり、とりわけ第2楽章がそのような性質を持つ。第1楽章は古典的な協奏的ソナタ形式を踏まえて、オーケストラのみによる主題呈示部がもうけられ、ヴァイオリン独奏による主題の確保が後に続く。第3楽章はとりわけヴァイオリンの超絶技巧が要求され、ダブル・ストップや急速なアルペッジョが目立っている。所要時間は最低45分を要しており、おそらくヴァイオリン協奏曲の歴史の中で最長の作品かもしれない。
フリッツ・クライスラーに献呈されたが、クライスラーはあまりこの作品を好まなかったのか、録音を残していない。歴史的名ヴァイオリニストのうちこの作品を好んだのは、ヤッシャ・ハイフェッツであろう。ユーディ・メニューインは、作曲者自身の指揮によって録音を残した。その後もなかなか上演や録音の機会に恵まれなかったが、近年になってイダ・ヘンデルのほか、イツァーク・パールマンやナイジェル・ケネディらによって、ようやく積極的に録音されるようになった。