ルーデンドルフ橋
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ルーデンドルフ橋 （独:Ludendorff-Brücke）はドイツのライン川に渡り、レマーゲンとエルペルを結ぶ鉄道橋の正式な名称を指す。この橋は第二次世界大戦末期にドイツ軍とアメリカ軍の間で争奪戦が行われたことで有名になった。この橋がライン川を渡る唯一破壊されずに残っていた橋だったためである。しかし、ルーデンドルフ橋として有名になったのではなく、近くの町の名前に因んだレマーゲン町近くの橋 (The bridge at Remagen) としてである。
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[編集] 建設
ルーデンドルフ橋は1916年、第一次世界大戦中の西部戦線への軍需輸送のために建設された。設計したのはカール・ヴィナー(Karl Wiener)であった。長さ325mで2本の線路と歩道が設置されていた。架橋提案者の一人であったエーリヒ・ルーデンドルフ将軍に因んでルーデンドルフ橋と命名された。第一次世界大戦後、占領軍として進駐したアメリカ第3軍が守備することになった４橋のうちの一つであった。
[編集] 争奪戦
1945年2月までに、連合軍はフランスを解放し、ライン川西岸地帯を制圧していた。次の戦闘として、天然の要害であるライン川の渡河に焦点が移っていた。この渡河作戦には、連合軍内の功名争いも関係しており、下流ではモントゴメリー将軍のイギリス軍が、上流部ではパットン将軍のアメリカ第3軍が先に渡河をしようと試みていた。
ランバージャック作戦中の1945年3月7日（功名争いとは関係ない）アメリカ第1軍第9師団の兵士がライン川の2本の無傷の橋に到達した。一つはルーデンドルフ橋、もう一つはヴェーゼルの鉄道橋だった。ドイツ軍は橋を爆破しようとしたものの、爆薬の量が不十分であったために、橋は落橋せず、アメリカ軍が橋を確保した。この橋の確保により、アメリカ軍はライン川を渡ることが出来ることとなった。
橋が無傷で残っていたことは連合国では『レマーゲンの奇跡』と呼ばれ、アイゼンハワーは「橋の重さ分の金と同じ価値がある」と呼んだ。橋は残っていたが、ドイツ軍の爆破の影響のために酷く弱っていた。しかし24時間の間に8000人がライン川を横断した。
ヒトラーは5人の将校を軍法会議にかけ、4人は即座に処刑された。1人はアメリカの捕虜になっていたので欠席裁判だった。
なお、橋自身は爆破のダメージやその後のドイツ軍の空爆などにより損傷を受け、3月17日に突然崩落した。その際に橋を補強中だった20人の工兵を道連れにしている。しかし、アメリカ軍は既に橋頭堡を築き、浮体橋を完成させており、軍事作戦への影響は最小限であった。
[編集] 現状
ルーデンドルフ橋は現在も再建されず基礎部分が残るのみである。
[編集] 映画
『レマゲン鉄橋』(1969年)はこの鉄橋の争奪戦を描いたハリウッド映画である。
[編集] 文献
- Ken Hechler 著、 The Bridge at Remagen ; The amazing Story of March 7,1945 - The Day the Rhine River was crossed, 1993, Pictorial Histories Publishing Company, Inc. ISBN 0-929521-79-X
