リソース
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- 情報工学におけるリソース:本項目で記述
- Windowsにおけるリソース:本項目で記述
- WindowsにおけるシステムリソースはWindows上のウィンドウやメニュー・アイコン等の管理情報が記憶されている領域を指す。
- World Wide Webにおけるリソースは、Webの基本となる概念である。Uniform Resource Locatorや、それを拡張したUniform Resource Identifierを参照されたい。
- Mac OSにおけるリソースは、特有のファイル構造であるリソースフォークを意味する。
- Java言語におけるリソースは、アプリケーションがUniform Resource Locatorを通してアクセスするデータのかたまり。一般にJARファイルに含めることが多い。また、「リソースバンドル」はキーと値をペアにしたデータ群であり、アプリケーションの国際化と地域化をする際に各国語対応のリソースバンドルを使って表示するテキストを変更する。
リソース(英:Resource)とは資源の意だが、特にコンピュータ用語として使用する場合には、コンピュータのCPU・メモリ・OS等のことを指す。
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[編集] 情報工学におけるリソース
リソースまたはシステムリソースは、物理的か仮想的かに関わらず利用に限りのあるコンピュータシステムのシステム構成要素を指す。この定義に従えば、コンピュータシステムに接続された全ての機器はリソースであり、ハードディスク、CPU、主記憶装置などの内部部品も全てリソースである。ファイルやネットワーク接続、メモリ空間なども仮想的システムリソースである。
[編集] 主なリソースの種類
[編集] リソース管理
リソースハンドルは現にアクセス中のリソースの識別子である。リソースハンドルは整数値やさらなる情報へのポインタなどで表される。代表的なリソースハンドルとしてファイル識別子やソケットがある。
オペレーティングシステムや仮想機械などは確保され使用された後で解放されていないリソースへのアクセスを完了させる機能がある。これをリソーストラッキングと呼ぶ。仮想機械で実装する際にはガベージコレクションの形をとることが多い。
メモリ空間へのアクセスはセマフォで制御することが多いが、それがデッドロックと呼ばれる異常状態を引き起こすことがある。それは例えば複数のスレッドやプロセスの間で、他が確保しているリソースを互いに確保しようとしたときに発生する。デッドロックが発生するとプログラムは応答不能の状態となることが多い。
リソースへのアクセスはキューを使って制限されることがある。CPUの計算時間の場合、タスクキューの制御アルゴリズムをスケジューリングと呼ぶ。
[編集] Windowsにおけるリソース
Microsoft Windowsでは、リソースは実行ファイル(EXE)やダイナミックリンクライブラリ(DLL)に埋め込まれた読み込み専用のデータである。
Windows APIには全てのアプリケーションのリソースに簡単にアクセスする方法を提供している。
[編集] 種類
各リソースは型と名前を持ち、どちらも数値識別子か文字列である。
Windows には予め定義されたリソースの型として以下のものがある。
プログラマはリソースの型を新たに定義することもできる。
[編集] 使用法
Windows がプログラムファイルに対応して表示するアイコンは EXE ファイル内の最初のアイコンリソースである。EXEファイル内にアイコンリソースがない場合、標準のアイコンが表示される。
EXEファイルやDLLファイルに埋め込まれたリソースを編集できるエディタがいくつかある。一般にアプリケーション内の文字列を別の言語に変換するのに使ったり、アイコンやビットマップを変更するのに使ったりする。