メガロドン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メガロドン(ムカシオオホホジロザメ) | |||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() メガロドンの顎歯の復元模型 (京急油壺マリンパークに展示) |
|||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Carcharodon megalodon Agassiz, 1843 |
|||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Megalodon |
メガロドンは、学名 Carcharodon megalodon または Carcharocles megalodon(和名ムカシオオホホジロザメ)といい、新生代第三紀中新世(2600万年~600万年前)の、海が比較的暖かった時代に生息していた巨大なサメである。体長は13~15mと推定され、現在のホホジロザメの体長の2.5倍、マッコウクジラの大きさに相当する。
[編集] 出現
新生代第三紀始新世(5300万年~3700万年前)に登場したクジラの仲間は、中新世にはさまざまな種類に進化し生息数も増加した。現在のハクジラやヒゲクジラの仲間のほとんどは、中新世末期に登場している。中新世から鮮新世の、脊椎動物が豊富にいたと思われる海域の地層から、メガロドンとクジラの化石が大量に見つかっており、大型のクジラの背骨やヒレの骨格の化石には、ノコギリ状の縁が特徴的なメガロドンの歯による噛みあとが見られる。そのため、クジラを主食にするという生態学的地位(ニッチ)が成立したこと、言い換えればクジラが豊富になって、それを主食として生活する事を可能にする条件が整ったことから、メガロドンが出現してきたのではと推測する研究者もいる。
[編集] 絶滅
メガロドンは、鮮新世(600万年~200万年前)中期に絶滅したと考えられている。これは、大陸棚の海水温低下とクジラが寒冷な海域に逃げ込んだことによってその生態的地位が存在しえなくなったためとも考えられている。しかし、シーラカンスが生き残った例のように、海中の大型捕食動物は、陸上よりも気候の変化等に影響されにくいと考えられており、1918年のオーストラリアの巨大ザメ目撃談と1954年に船に突き刺さった10cmの「ホホジロザメ」の歯の形状をした巨大なサメの歯などから、今でも生き残っている可能性があると考える人々もいる。