マルチブート

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マルチブートとは、1台のコンピュータに複数のOSを組み込んだ状態のこと。起動するときは、どのOSを起動するか選ぶことになる。

組み込んだOSが2つの場合、デュアルブートとも呼ばれる。

[編集] 沿革

Windowsに9x系とNT系が混在していた頃、1台のPC/AT互換機で9x系とNT系を両方とも利用できるように、双方を組み込んだのが始まりと言われている。ただ、当時は9x系は個人用・NT系は業務用と分かれていたこともあって、デュアルブートの必要性はそれほど無かったといわれる。

しかし、Windows 2000は業務用OSとして開発されながら、個人でも使用できるレベルとなった。一部のメーカー製PCには当時の主流であったWindows 98 Second Editionに変わり、プレインストールされるようにもなった。その一方で、ドライバやソフトの対応がWindows 98 Second Editionよりも遅れていた関係から、Windows 98 Second EditionとWindows 2000のデュアルブート体制にするユーザーが増え始めた。

そして、Windows XPやLinuxの登場により、マルチブートを行うユーザーは多くなっている。

[編集] 概要

OSの起動は、WindowsやLinuxの場合、普通はマスターブートレコードのブートストラップローダ領域にある、IBMとMicrosoftが作成した起動プログラムによって起動する。マルチブートの場合、起動フラグが立っている基本領域が複数存在することになるので、ブートローダがどの基本領域の起動フラグから起動させるかを、ユーザーに求めてくる。ユーザーがどの基本領域の起動フラグから起動させるかを選べば、その基本領域に組み込まれているOSで起動する。

Windows NT系ではNTLDRが標準装備されているため、マルチブート環境の構築は比較的簡単である。一方Windows 9x系では「MSDOS.SYS」というテキストファイルに書かれた情報を元に起動することになるが、この動作自体は変更できず、またこれらのファイル群は全てブートパーティション上（Cドライブ）に存在する必要があるため、分岐起動する仕組みがない。そのため、9x系同士や、NT系をCドライブにインストールしての9x系とのマルチブートは、注意を払って構築する必要がある。

WindowsやLinuxとMacintoshのマルチブートは、OSやコンピューターの仕組みの違いなどから、ほぼ不可能である（エミュレーターを使えば構築できることもある）。