ボードゥアン5世 (フランドル伯)
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ボードゥアン5世(フランス語:Baudouin V, 1012年 - 1067年9月1日)は、フランドル伯(在位:1037年 - 1067年)。「敬虔伯(le Pieux)」あるいは「リールのボードゥアン(Baudouin de Lille)」と呼ばれる。ボードゥアン4世の息子。高祖父アルヌルフ1世の母親はイングランドのサクソン人王アルフレッドの王女エセルフレダであり、このためイングランド王家と遠戚関係にあった。
1028年にフランス王ロベール2世(敬虔王)の王女アデルと結婚した。彼女の扇動によってボードゥアンは父ボードゥアン4世に反抗するが結局父子は講和を結び、ボードゥアン4世は最期まで伯位を保った。そして1036年、前年のボードゥアン4世の死去を受けて伯位を嗣いだ。
ボードゥアン5世は、1046年から1056年に亘る下ロレーヌ公ゴトフリート3世の神聖ローマ皇帝ハインリヒ3世との戦いを支援した。最初はヴァランシエンヌでエノー伯ヘルマンに敗れたものの、1049年にヘルマンが死去するとその未亡人リチルディスと息子ボードゥアンを結婚させ、エノーを事実上フランドルの支配下に収めた。この婚姻はハインリヒ3世の歿後、その子ハインリヒ4世の摂政となっていたアニェス・ド・ポワティエ(ドイツ語名アグネス、アキテーヌ公ギヨーム5世の公女)からの承認を得た。
1060年から1067年までボードゥアン5世は義理の甥であるフランス王フィリップ1世の後見人も務めた。
ボードゥアン5世は1067年に死去した。妻アデルとの間にはボードゥアン、マティルド(ノルマンディー公ギヨーム2世(後のイングランド王ウィリアム1世)妃)、ロベール(後のフランドル伯ロベール1世)らが生まれており、長子ボードゥアン6世が伯位を嗣いだ。