ホンダ・ドリーム50
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ホンダ・ドリーム50 (Honda Dream50) は、本田技研工業が製造している4ストロークのオートバイ(原動機付自転車)である。なお現在、一般販売は終了している。
ドリーム50は1997年に発売された。車体は1960年代初めに造られたレース向けマシン(公道走行も可)「CR110」のデザインをモチーフにしており、エンジンは世界最小の4ストロークDOHC4バルブ49ccエンジンを搭載し、1万回転を超える高回転までスムーズに回り、他のオートバイとは大きく異なる独特のエンジン音(ホンダエンジン特有の高回転による高周波音で、一般的に「ホンダミュージック」と呼ばれている)を奏でる。
往年のデザインによるスタイリングも特に注目され、自宅に観賞用として置く、いわゆる「床の間バイク」として楽しむ人も少なくない。
しかし価格が高価(32万9000円)であったこと、50ccバイクは日本の道路交通法で最高速度が30km/hまでに限定されてしまうことなどから、販売面ではヒット車とならず、数年間販売されたが、一般向けの販売は終了した。
だが、そのハイメカ要素からレース嗜好者からの評価は高く、50ccレース用の需要は依然衰えていないため、現在も保安部品を取り外した競技仕様車のDream50Rが発売され続けている。
余談だが、このオートバイのエンジンは、上部のシリンダーあたりの造形から「ミッキーマウス」というあだ名が付いており、ホンダ自身も広告にシリンダー部分のシルエットを掲載させていた。