フェデックス
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フェデックス(FedEx NYSE:FDX)、厳密にはフェデックス株式会社 (FedEx Corporation)、は空路、地上、重量貨物、ドキュメント、及び物流サービスを提供する世界最大手の貨物航空会社。 現在では英語でfedexと言えば、フェデックス社に限らず、「何かを宅配便等で送る」と言う意味で使われているほど、世界にもたらした影響は大きい。
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[編集] 会社概要
[編集] コードデータ
[編集] 歴史
- 1971年 テネシー州メンフィス市で元アメリカ合衆国海兵隊員フレデリック・W・スミス(Frederick W. Smith)氏によってにフェデラル・エクスプレス社として設立された。
- 1989年 国際貨物航空会社フライング・タイガース社を買収。
- 1998年1月 RPS、ロバーツ・エクスプレス(Roberts Express)、バイキング運送(Viking Freight)及びカリバー・ロジステックス(Caliber Logistics)の各会社を子会社に持つコルビー・システム社(Caliber System, Inc,)を買収。続いてアメリカン・フリートウエイズ(American Freightways)を買収。各社の統合後は、フェデックス社(FDX Corp)として知られるようになる。
- 2004年2月 書類のコピー及びプリント・サービスを提供する1,200店舗を持つアメリカのチェーン店「キンコーズ」(Kinko's)を24億ドルで買収。
[編集] 運用ユニット及びそれのロゴ
フェデックスは、複数の運用部門として組織化されており、それぞれが自身のロゴを持っている。いずれのロゴも、Fedは紫色である。Ex はそれぞれの部門によって別々の色が使われる。会社としてのロゴは灰色の Ex を使用している。もともとのフェデックスのロゴは橙色の Ex を用いていたが、それは現在フェデックス・エキスプレスのロゴとして使われている。これらのロゴは世界的なデザイン会社ランドーアソシエイツの手によるものである[1]。
- フェデックス・エキスプレス(FedEx Express)
- フェデックス運送(FedEx Freight)
- フェデックス運送東(FedEx Freight East)- 元アメリカン・フリートウエイズ(American Freightways)
- フェデックス運送西(FedEx Freight West)- 元バイキング運送(Viking Freight)
- カリビアン輸送サービス(Caribbean Transport Services)- 2003年まで、フェデックス・トレード・ネットワークの一部。
- フェデックス・グランド(FedEx Ground)
- フェデックス・ホーム・デリバリー(FedEx Home Delivery)- フェデックス・グランドの1部門。
- フェデックス・スマートポスト(FedEx SmartPost)
- フェデックス・カスタム・クリティカル(FedEx Custom Critical)
- パスポート輸送(Passport Transport)
- フェデックス・トレード・ネットワークス(FedEx Trade Networks)
- フェデックス・サービス(FedEx Services)
- フェデックス・キンコーズ・オフィース&プリント・サービス(FedEx Kinko's Office and Print Services)
[編集] スタジアムの命名権及びスポーツイベント
アメリカ合衆国のメリーランド州ランドーバー郊外にあるNFLワシントン・レッドスキンズの本拠地スタジアム「ジャック・ケント・クック・スタジアム」の命名権をフェデックスが1999年11月に取得し、スタジアム名が「フェデックスフィールド」となった。また、同国テネシー州メンフィス市中心部に2004年オープンしたフェデックスフォーラムは、NBAメンフィス・グリズリーズとメンフィス大学男子バスケットボールチームの本拠地となっている。
フェデックス・セント・ジュード・クラシックはメンフィス市で毎年5月に開催されるプロゴルフツアーである。1986年からフェデックスがスポンサーを務めているが、2007年からはスタンフォード・フィナンシャル・グループが新スポンサーとなり、フェデックスはスポンサーを降りる予定になっている。
[編集] 保有機材
この航空会社の機材は以下の航空機で構成されている (2005年9月現在):
- エアバスA300-600型機 44機
- エアバスA300-600F型機 10機 (6機 発注中 [2])
- エアバスA310-200F型機 49機
- エアバスA310-300F型機 7機
- ATR 42型機 29機
- ATR 72型機 2機
- ボーイング727-100型機 19機
- ボーイング727-200型機 94機
- ボーイング747-200B型機 2機
- Fokker F27型機 23機
- マクドネル・ダグラスDC-10型機 82機
- マクドネル・ダグラスMD-11F型機 57機
- 合計671機
- 現在開発中のエアバスA380-800F型機を最初に購入することを公表していたが、2006年11月、同型機の納期遅延が慢性化しているなどの理由で発注をキャンセルして、新たにボーイング777フレイターを発注することを明らかにした[3]。
[編集] 備考
- 創業者のフレデリック・スミスがビジネス・スクールでフェデックスの原案を思いついたときは、「もっとも非効率なビジネスモデル」と笑われたという。業界のパイオニアという観点でいえばヤマト運輸の宅急便に近いかもしれない。
- 2003年~2004年には水素・燃料電池自動車実証プロジェクト(JHFC)の一環としてゼネラルモーターズから燃料電池自動車"Hydrogen 3"を借り受け、東京都江東区の有明営業所で配送車として使用していた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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