バンドブーム
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バンドブームとは、電気楽器を中心にしたバンド演奏の流行をいう。バンドが演奏する音楽を聞くだけではなく、自ら楽器を演奏する人口が増えたことが特徴で、一種の社会現象であった。
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[編集] 概要
電気楽器を中心としたロック/ポップバンドによる音楽の流行と同時に楽器演奏人口が増加する社会現象を含めた流行である。またバンドを集めておこなうコンテストが各ブームの時に発生し、バンドの演奏力、作詞作曲および編曲能力を問う場となった事から音楽的レベルの向上につながった。
[編集] 歴史
日本に於いては、大きくわけて4回のバンドブームがあったと思われる。
- サーフィンミュージック
- 主にベンチャーズを中心としたインスト曲の流行に伴うブームである。日本の電気楽器産業の出発点とも考えられる。
- ヒットチャートから楽器演奏に興味を持った人口が増加したものの、当時の楽器は輸入品で高価だったこともあり、国産の電気楽器が低コストを売りに参入することになる。
- 楽器人口の増加からコンテストが開かれるようになったが、内容的にはほとんどがベンチャーズのコピーバンドであったという。
- ブームは65年のベンチャーズ来日時がピークとなる。
- フジテレビの番組「勝ち抜きエレキ合戦」によりアマチュアバンドのコンテストがお茶の間に届けられることになり、全国にブームが広がった。
- 1960年代中期~後期におけるグループサウンズブームも楽器演奏人口の増加を伴う流行であった。
- 1966年の後半からタイガースなどのヒットによりブームが始まる。音楽史的には上記のサーフィンミュージックの後に反戦フォークブームが有り、後にGSブームが起こるという記述がある。
- GSブーム時にはジャズ喫茶がライブハウスの原型としてバンドの活動の場となっていく。
- 第一次バンドブーム
- サザンオールスターズ、世良公則&ツイストなどがヒットチャートを席巻した時代を第一次バンドブームと呼ぶ。フォークソング 、ニューミュージックに続いてロックがヒットチャートを席巻する時代の幕開けとなった。
- 1970年代後半~1980年代にかけて開催されたヤマハ主催のコンテストである「イーストウエスト」および「8・8ロックデイ」、ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)」がバンドの登竜門的な役割を果たしている。
- 特筆すべきはコンテストからメジャーデビューしてヒットチャートにあがりブームになるという流れが出来たことで、ラジオなどから流れてくる洋楽がヒットチャートの上位に来てからブームが始まった事に比較すると正反対の流れであった。
- この時期のコンテストではオリジナル曲が多く、シンガーソングライターの興隆とあいまって日本の音楽界が歌謡曲から自作自演へと大きく変わっていく源流となった。
- 第二次バンドブーム
- 1980年代後半から1990年代前半にかけて起こったロックバンドの一大ブーム。潮流は大別すると二つに分かれる。
- 一つはTBSの深夜番組「平成名物TV」内の一コーナー「いかすバンド天国」(通称イカ天)が火付け役となったものである。この番組は対バン形式で審査を行うもので、その審査がやたらに厳しい事でも知られていたが、同時に多くの個性的なアマチュア/インディーズバンドが世に出るきっかけにもなった。
- もう一つはXの登場とその大成功の影響を受けたもので、それ以降、ヴィジュアル系と言われるファッション性を重視したバンドが、若年女性層からの熱狂的な支持を受け一大ブームの様相を示した。しかし、Xのマスメディアへの露出は音楽よりはその奇抜なファッションに対する興味からのものが多く、ヘヴィメタルというものに対する誤ったパブリック・イメージを一般大衆に浸透させる事となってしまい、ひいては後々に日本のヘヴィメタルシーンに冬の時代を招く結果となった事は否定できない。(詳細はヘヴィメタル及びジャパニーズ・メタルを参照)