ハルマゲドン
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ハルマゲドン(希:Ἁρμαγεδών Harmagedōn 英語などの Armageddon は、語頭の気息音を無視した形)とは、新約聖書中ヨハネの黙示録(16:16)が記述する、世界の終末における、善と悪の最終的な決戦の場所である。
後に意味が転じて、この戦いをも指すようになった。ヘブライ語で「メギド Megiddos の丘(山)」を意味する。旧約時代、メギドは何度も大きな闘いの戦場になったため、この町が最終的な悪の敗北の象徴となったようである。
[編集] 備考
善と悪との最終決戦という二元論的図式は、キリスト教に先行するユダヤ教に由来する。(最後の審判)
さらに善悪二元論は一神教のユダヤ・キリスト教的思想のものというよりも、異教の思想である (元はゾロアスター教の思想)。 そのため、聖書を重視した宗教改革時代のルターでさえヨハネの黙示録を嫌悪している。 近年、伝説のイベントサークルと言われたDOG(Dream Of Gig)のイベント名が「ハルマゲドン」ということで話題を呼んだ。
[編集] 現代の文化との関わり
SF小説・SFアニメ・SF映画などサイエンス・フィクション作品にも、この構図は使われつづけている。映画『アルマゲドン』は善と悪の決戦を描いたものではないが、その終末的雰囲気からこの名をつけたのだろう。
日本では、1995年の地下鉄サリン事件以降、オウム真理教がその教義においてハルマゲドンの到来を主張していたことがワイドショーでたびたび報じられ、キリスト教信者でない者にもこの単語が広く知られるようになった。