ハミルトン時計
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ハミルトン時計(Hamilton Watch Company)はアメリカ発祥で、現在はスウォッチ傘下の時計メーカーである。生産モデルは女性用宝飾腕時計からミリタリー風の男性用腕時計まで幅広い。
[編集] 歴史
1874年にアメリカのペンシルバニア州ランカスターにアダムス&ペリー時計製造会社が設立され、それを母体に1877年、ランカスターペンシルバニア時計が設立。1879年に再編成されてランカスター時計となる。1886年、キーストンスタンダード時計に買収されるが1890年に倒産。
この資産をもとに1892年にハミルトン時計が設立。オーロラ時計を買収し1893年に懐中時計の生産を始める。
最初に生産された懐中時計である”ブロードウェイ・リミテッド”(the Broadway Limited)は鉄道に正確さをもたらした時計として知られている。以後、ハミルトンは鉄道用時計のメーカーとして有名になり、1930年に民間航空会社ができると、航空用時計としても採用された。
1910年にハミルトンは軍の時計納入業者となる。このときハミルトン最初の腕時計であるカーキの生産を開始する。この時計は第一次世界大戦下のヨーロッパでジョン・J・パーシング将軍率いる兵隊たちに初めて実戦で使用され、第二次世界大戦のときには一般用の時計生産を停止し、兵隊たちのために全ての施設でこの時計を生産した。海外に届けられた数は100万個以上といわれる。
1927年にアメリカ有数の時計会社、イリノイ時計を買収。
1957年に世界初の電池で動く腕時計を発表(ただし、今の電池式時計の主流であるクオーツ時計ではなく、動力源としてぜんまいの代わりにモーターを採用した時計であることに注意)、1970年5月6日には世界最初のデジタル時計を発表する。
また技術による名声もさることながら、1966年のスタンリー・キューブリック監督の映画、2001年宇宙の旅に出た時計をはじめ、メン・イン・ブラックやイン・トゥ・ザ・ブルーといった映画に自社製品を登場させ、人々の間で話題となり、そして有名になっていった。
1969年に創業以来のアメリカの工場を閉じ、スウォッチグループの傘下に入って現在にいたる。
[編集] 主なモデル
現在発売中のもの
- AMERICAN CLASSIC
- LADY HAMILTON
- MOUNT VERNON
- POCKET WATCH
- JAZZMASTER
- ARDMORE
- BOULTON
- EVEREST
- LINWOOD
- VENTURA
- BENTON
- DODSON
- LLOYD
- TRENT
- KHAKI
- FIELD MECHANICAL
- FIELD AUTO CHRONO
- X-WIND AUTOMATIC
- FIELD QUARTZ
- FIELD AUTO
- MULTI-TOUGH
- AVIATION
- ACTION
- KING
- NAVY
- ETO
[編集] 外部リンク
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