ナーン県
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統計 | |
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県庁所在地 | ナーン (タイ)市 |
面積 | 11,472.1km² |
人口 | 458,041人 (2000年) |
人口密度 | 40人/km² |
ISO 3166-2 | TH-55 |
地図 | |
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ナーン県はタイ・北部の県(チャンワット)の一つ。ウッタラディット県、プレー県、パヤオ県と接し、ラオスと国境線でつながっている。
目次 |
[編集] 地理
森林豊かな山に囲まれた山地に囲まれたナーン川を中心に県が展開している。県内最高峰の山は、プーケー山(海抜2079m)で、ラオスとの国境付近にある。
[編集] 歴史
過去には独自のプーカー王朝をもっていたが、山に囲まれているため他の王朝との接点は非常に希薄であった。ムアンプア(あるいはウォーラナコーン)を中心に13世紀にプーカー王国が成立したが、この王朝はセーターティラート王の親族であると言われる。しかし、地理的に県南部からの進入が北部からの進入より容易であったため、スコータイ王朝とのつながりの方が大きかった。その後14世紀にプーカー王国は遷都し現在の県庁所在地が王朝の中心となった。
15世紀にはスコータイ王朝の権威が下がり、プーカー王国の主導権はラーンナータイ王国が握ることになった。1443年、プーカー王国のケーンターオ王はパヤオからベトナム軍が侵略してくると称し、パヤオを占領する許可と援軍をラーンナータイのティローカラート王に持ちかけた。これは一種の流言であったが功を奏し、6年後にはパヤオを落とした。
ラーンナータイがビルマ軍の手に渡ったとき、プーカー王国も一緒に占領されたが、このとき何度も抵抗を見ている。しかし1714年には完全にビルマに主権が渡ってしまう。その後1788年にはビルマの占領を解き、ナーン王国に主権が渡された。その後1893年のパークナム事件(シャム危機)により、県の大部分をフランスに割譲した。ナーンが独自の王朝をもっていたとはいえ1931年には完全にタイ領となった。
1980年代前にはタイ人民解放戦線(PLAT)によるゲリラの動きが活発になり、県内の大きな問題となった。大抵は国道を夜中に破壊するなどの行為であった。これに中央政府は軍を送るなどして対処し、県内の状況は大幅に改善された。
[編集] 民族
10.5%は山岳少数民族である。
[編集] 県章
水牛が仏塔を運んでいる所がデザインされている。この様子はナーンの王とプレーの王が兄弟であった時代の伝説に基づいていて、二人が山の頂上で会ったとき、ナーンの王は水牛に乗って山まで行ったとされる。
県木・県花はフイリソシンカ(Bauhinia variegata)。 |
[編集] 行政区
ナーン県は14の郡(アムプー)、1の分郡(キンアムプー)に分かれ、その下に99の町(タムボン)と、848の村(ムーバーン)がある。
郡 | 副郡 | |
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