ドイツ・グラモフォン
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ドイツ・グラモフォン (Deutsche Grammophon Gesellschaft) は、1898年12月にドイツ・ハノーファーで創設された、世界でもっとも長い歴史を持つクラシック音楽のレーベルである。「イエロー・レーベル」と呼ばれて親しまれ、これまでに数々の名演、名盤を生み出している。
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[編集] 歴史
創設者は、円盤レコードの発明者でもあるエミール・ベルリナーで、同年イギリスで興した英グラモフォンの子会社として彼の生まれ故郷で設立。SP盤時代にはカルーソーやシャリアピン、メルバといった20世紀前半の代表的な歌手を擁してレパートリーを広げた。
1941年、英グラモフォンの資本をシーメンス (Siemens & Halske)が取得してドイツ資本の会社となる。1962年、オランダのフィリップスの音楽部門と業務提携しDGG/PPIグループを形成。1971年に米コロムビア・英EMIなどの競合会社に対抗するため、シーメンス・フィリップス両者合弁のポリグラムを持ち株会社としてフィリップス・レコード(フォノグラム)とともに同社の傘下に入る。ポリグラムの1980年代の事業拡張の失敗によって苦境に陥るが、フィリップスがソニーとともに開発したコンパクトディスク (CD) の市場拡大とともに業績を回復する。ハノーファーのCD工場は当時世界最大で、その製品の高い品質でも評価された。
1987年、シーメンスは事業再構築の一環としてポリグラムへの出資をフィリップスに売却して手を引く。1999年にグラモフォンはポリグラムともどもカナダのシーグラム社に買われ、ユニヴァーサル・ミュージックの一部門として再編されるが、2000年にはさらにフランスのヴィヴェンディに売却され、同社の傘下にある。
[編集] 保有レーベル
グラモフォンが擁するレーベルはドイツ・グラモフォン (DGG) のほか、英デッカ(「ロンドン」)、オワゾリール、アルヒーフ(バロック音楽を中心とする古楽の専門レーベル)など。ポリグラム傘下にあったフィリップス・クラシックスとECMも同じくユニヴァーサル内で活動している。
日本では、ポリドール(株)が販売会社であったが、1999年以後はフィリップス(フォノグラム)レコードとともに、ユニバーサルミュージック(株)が販売している。
[編集] グラモフォンへ録音している音楽家
- デッカ/ロンドンについては除く。姓の五十音順
[編集] 指揮者
- クラウディオ・アバド
- 小澤征爾
- ヘルベルト・フォン・カラヤン
- ラファエル・クーベリック
- カルロス・クライバー
- カルロ・マリア・ジュリーニ
- レナード・バーンスタイン
- ダニエル・バレンボイム(ピアニストとしても数多く録音)
- ピエール・ブーレーズ
- カール・ベーム
- オイゲン・ヨッフム
- カール・リヒター (アルヒーフにも数多く録音)
- ジェームズ・レヴァイン
[編集] ピアニスト
- マルタ・アルゲリッチ
- エミール・ギレリス
- エレーヌ・グリモー
- フリードリヒ・グルダ
- ヴィルヘルム・ケンプ
- リーリャ・ジルベルシュテイン
- ルドルフ・ゼルキン
- クリスティアン・ツィマーマン
- マリア・ジョアン・ピリス
- ラファウ・ブレハッチ (2007年、デビュー盤リリース予定)
- マウリツィオ・ポリーニ
- アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
- ユンディ・リ
- スビャトスラフ・リヒテル
[編集] ヴァイオリニスト
[編集] チェリスト
[編集] その他の奏者
- ナルシソ・イエペス ギター
[編集] 歌手
[編集] 外部リンク
The "Gramophone" in Deutsche Grammophon
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