タイ・グエン
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タイ・グエン(ベトナム語:Tây Nguyên)は、ベトナムに存在する地方の一つであり、中部高原(ちゅうぶこうげん)とも呼ばれる。コントゥム高原、プレイク(ジャライ)高原、ダクラク高原によって主に構成されており、その範囲は、ダクラク省、ダクノム省、ジャライ省、コントゥム省、ラムドン省を包括する範囲とされている。この地域は、キン族以外の先住民族が古くから居住していた地域であり、ジャライ族(Jarai)、エデ族(E De)などマラヨ・ポリネシア語族、バーナー族(Bahnar)、セダン族(Xo Dang)、コホ(カホ)族(Co Ho)などモン・クメール語族に属する様々な民族が現在でも多数存在して居る。
タイ・グエンは、元来キン族以外の様々な民族が居住する地域であり、チャンパ、カンボジア、ラオスなどが緩やかな宗主権を主張していた。しかし、19世紀、フランスが阮朝の宗主権を認める形でベトナム(安南)に組み込み、第一次世界大戦後にはゴム、コーヒーなどのプランテーションが拡大・設置された。ベトナム戦争時、タイ・グエンではエデ族などがフルロ(FULRO)を結成し、南北ベトナム政府からの独立を目指す活動を展開した。また、タイ・グエンはホーチミン・ルートが通っていたため、ベトナム戦争の激戦地となった。