コールド・ターキー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

コールド・ターキー（邦題は「冷たい七面鳥」）は1969年にジョン・レノンがプラスティック・オノ・バンドの第二段シングルとして発表した曲であるが前作の平和を我等にがビートルズ時代から使用していたレノン＝マッカートニー名義で発表していたのに対しこの曲はジョン・レノン名義で発表。以降個人名義で発表するため個人名義でのデビュー曲でもある。 （B面はオノ・ヨーコ作の曲ドント・ウォーリー・キョーコ（邦題は「京子ちゃん心配しないで」））

生前ジョンはこの曲をビートルズの曲として発表しようと計画。他のメンバーに話を持ちかけたがポールはもちろん、ジョージやリンゴにも「冗談じゃない」と反対され結局プラスティック・オノ・バンドの曲として発表せざるをえなかったと語っているが三人が反対した理由が歌詞の内容を曲解したためだと言われている。

この曲はタイトルのスラング訳だと「（麻薬中毒下での）禁断症状」となる。ジョンは麻薬中毒に対し警告を発する上でこの曲を書いていて実際歌詞の内容は麻薬が切れた後に生じる呻き声・助け声のオンパレードだが三人はこの曲が麻薬を啓蒙するドラッグ・ソングと曲解したらしい。で、反対したというわけである。曲解は放送関係者にも言えることで曲が発表されるやドラッグ・ソングである事を理由にBBCなど英米の放送局で放送禁止指定を受けてしまった。

しかし放送禁止指定を受けながらも英米のチャートで最高14位に入るほどのヒットを見せているからこの辺にソロシンガー・ジョンの片鱗が見え隠れしているのだ。

この曲はカナダ・トロントで行われたロックフェスティバルで初めて披露され、ライブアルバムの平和の祈りをこめてに収録された。この曲に対する客席の受けは悪く、演奏後にジョンが悪態をついているが、それはカットされている。ちなみにジョンは発表された年にMBE勲章を英国王室に返上しているが理由のひとつにこの曲が売れない事をあげている。