グラディウスIV -復活-
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グラディウスIV -復活- | |
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ジャンル | シューティングゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] プレイステーション2[PS2] PSP |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人(2人交互プレイ可能) |
メディア | PS2:CD-ROM PSP:UMD |
発売日 | AC:1999年2月4日 PS2:2000年4月13日 PSP:2006年2月9日 |
価格 | PS2:オープン価格 PSP:5040円 |
その他 | PS2は『グラディウスIII -伝説から神話へ-』とのカップリング PSPは『グラディウス ポータブル』に収録 |
『グラディウスIV -復活-』(GRADIUS IV)は、1999年2月に発表されたコナミの横スクロールシューティングゲーム。グラディウスシリーズのメインストリーム4作目であり、現時点ではグラディウスシリーズ最後のアーケード用作品でもある。
目次 |
[編集] 解説
『グラディウスIII -伝説から神話へ-』以来、グラディウスシリーズの本流としては約10年振りのリリースとなったのが本作であり、副題に「復活」と有る通り、文字通りの復活を果たした。
グラフィックは格段に美しくなっており、前作グラディウスIIIまでの比ではないものの、全体的にグラディウスIIの構成に近く、グラディウスIIのリメイク版と言われる事もある。しかしながら、従来のシリーズよりもパターン化が難しく、ランダム要素の多さなどによりクリアに運が絡んでくる事や、信じられないバグも健在、さらには永久パターンまで存在する事が発覚。ゲームとしては非常にバランスの悪い出来となった。加えて時代は既に縦スクロール弾幕シューティングに移行していた事もあり、今までのシリーズと比べて高い評価を得られずゲームセンターから消えていった。
本作と同じく10年振りの続編リリースで注目されたが不評に終わった沙羅曼蛇2と同じような運命を辿ってしまった事が決定的となり、一部からは「コナミにはもはや良質のシューティングゲームを作る力が無い」とまで言われるようになる。それはあながち間違った表現ではなかったようで、事実、続編のグラディウスVはメインストリームなのにも関わらず、開発元がコナミではなくなっている。
本作はプレイステーション2専用ソフトとして、2000年にグラディウスIIIと一緒に『グラディウスIII&IV -復活の神話-』として移植されている(後に廉価版としてKONAMI The Best版、コナミ殿堂セレクション版も発売)。また、2006年にはプレイステーションポータブル用ソフトとしてリリースされた『グラディウス ポータブル』にも移植された。
[編集] パワーアップ
本作では、前作グラディウスIIIに存在した「EDIT MODE」は廃止され、グラディウスIIの装備に新たに2種類付け加えただけの状態(合計で6種)となっており、シールドもグラディウスIIと同じもの2種、選択画面もグラディウスIIの雰囲気と大差は無い(一方、制限時間はかなり短くなっている)。また、グラディウスIIIにて追加された「!」ゲージも廃止され、従来通り6つのゲージとなっている。
ウェポンセレクト
- TYPE-A(初代・グラIIの1番装備と同じ)
- スピードアップ - ミサイル - ダブル - レーザー - オプション
- TYPE-B(グラIIの2番装備と同じ)
- スピードアップ - スプレッドボム - テイルガン - レーザー - オプション
- TYPE-C(グラIIの3番装備と同じ)
- スピードアップ - フォトントゥーピドゥ - ダブル - リップルレーザー - オプション
- TYPE-D(グラIIの4番装備と同じ)
- スピードアップ - 2WAYミサイル - テイルガン - リップルレーザー - オプション
- TYPE-E
- スピードアップ - ヴァーティカルマイン - ダブル - アーマーピアッシング[1] - オプション
- TYPE-F
- スピードアップ - フライングトゥーピドゥ - テイルガン - ツインレーザー - オプション
シールドセレクト
- シールド
- フォースフィールド
追加された装備の解説
- ヴァーティカルマイン
- 敵に当たるか射出してからしばらくすると縦に爆発を起こす。手榴弾のような武器で、自機の移動方向に合わせて射出方向をコントロール可能。地形に当たっても爆発せず、常に重力に従って下方向へ落ちていく。
- フライングトゥーピドゥ
- 自機の上下にミサイルを射出。その後地形に接触したりミサイルボタンを離したりすると前方に飛んでいく。「フォトントゥーピドゥ」と名称は似ているが、貫通性能は無い。
- アーマーピアッシング
- 美しい尾を引く、敵を貫通する弾を発射。レーザーのようにワインダーを掛ける事は出来ない。見た目に反して尾の部分には判定が無く、またその尾まで消えないと次の弾を撃てないことから弾切れを起こしやすい。
- ツインレーザー
- 2連の短いレーザーを射出。2本のレーザーはそれぞれ独立しており、片方が地形などに消されてももう片方は無傷で飛んでいく。使い勝手は本作のレーザーの中でも一番良いとされる。
全装備の弱体化
比較できる対象の無い5,6番装備を除いた、グラディウスIIと同じ装備である1~4番装備は、それぞれ弱体化が目立つ。 特に深刻なのは3,4番装備の「リップルレーザー」で、以前の作品まではリップルの中心付近以外はある程度地形を貫通したのだが、本作のリップルレーザーはほぼリップル全体に地形との接触判定があり、地形に対して簡単に喰われてしまう。この為、地形に近づきすぎると前方へのリーチが著しく下がり、厳しい展開を強いられる事になる。
[編集] ステージ構成
1面の長さはグラディウスIIとほぼ同じ位。全体としてはIIとIIIの中間で、IIIに比較すると割とアッサリしている感じである。曲名はギリシャ神話に登場する神の名前を元にしていると思われる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
1 | ||||
流体金属ステージ | ||||
グラディウスIIの人工太陽ステージに良く似たステージで、流体金属の塊からドラゴンが出現する。流体金属自身も形を変形させてプレイヤーの方向に体当たりしようとしてくる。ボスはどの色の首に一番ダメージを与えたかによって、第2形態が変化。 | ||||
ボス | ヨロガトン・キメラ | |||
使用曲 | 空中戦:APOLLON→ステージ道中:HYDRA→ボス:TITANS | |||
2 | ||||
植物ステージ | ||||
ツタを伸ばした植物が多数配置されていて、ツタを打つとツタを振り回したり丸めたりして弱点の根元を守ろうとするので注意が必要。終盤は地中から芽が生えてきて、すぐにビックバイパーに向かって破壊可能な胞子を沢山ばら撒く。ボスは上下からビックバイパーに向けて伸ばしてくる腕が難敵。高次周ではとんでもないスピードで腕を突撃させてくる。このステージの曲「DEMETER」は非常に評判が良い。 | ||||
ボス | デンドロディウム | |||
使用曲 | 空中戦:FEITON→ステージ道中:DEMETER→ボス:TITANS | |||
3 | ||||
バブルステージ | ||||
グラディウスIIIに引き続いてバブルステージの登場。但し、IIIはある程度パターン化が可能であったが今作ではバブルの出現がランダムな箇所がある為に、結晶体の反射も相まって手練な人でも手こずる事が多々あり、簡単には抜けさせてくれない。バブルの量も桁違いに多くなっている。故に攻略する上での最初の難関と言える。ボスはグラディウスIIIと同じくバブルを多数発生させる。 | ||||
ボス | バブルコア | |||
使用曲 | 空中戦:APOLLON→ステージ道中:OCEANUS→ボス:TITANS | |||
4 | ||||
マグマステージ | ||||
前半はシリーズおなじみの火山地帯。後半は一転して溶岩地帯の中を進む。前半の火山地帯は今までと同じ様に砲台とダッカー、ハッチの集合。最後に火山の噴火が待ち受ける。後半の溶岩地帯は溶岩が大きく曲がりくねる上に、上下の地形が別々に動くのでパターンを覚えていないといけない。ボスは弱点部分が小さいので破壊し難い。レーザーを多数発射してくる強敵。 | ||||
ボス | ギラードル | |||
使用曲 | 空中戦:FEITON→ステージ前半(火山):CRONOS→ステージ後半(溶岩):HADES→ボス:TITANS | |||
5 | ||||
モアイステージ | ||||
更にパワーアップしたモアイステージ。今作では縦の壁に配置されたモアイも存在する。また、破壊した時残骸が崩れ落ちるが当たり判定は残っており、縦の壁に配置されたモアイを破壊する時には気を付けなければならない。それに加えて、復活するモアイも登場して(復活だけのバージョンと振り向きも行うバージョン)、イオンリングの数も増加しており難易度が高いステージになっている。ボスは6体のモアイを駆使してイオンリングやレーザーを打ちながら、様々なフォーメーションで攻めてくる。ノーミス時と復活時で攻撃パターンが異なる。自爆までの時間が他のボスに比べて短い事から、自爆まで待つプレイヤーも多い。 | ||||
ボス | アー&ムー | |||
使用曲 | 空中戦:APOLLON→ステージ道中:URANUS→ボス:TITANS | |||
6 | ||||
細胞ステージ | ||||
シリーズ最狂と悪名高いステージ。その原因は、全体的な難易度の高さとバグにある。前半の血管らしき管地帯は中を通っているアメーバーが、破壊した管の部分から続々と出てくるので厄介。高次周ではこいつからの打ち返し弾のせいでゲームを通して一番の難所となる。中盤の触手は破壊出来ないが、打てば少し縮むのでその隙に逃げるか、或いは比較的安全な一番下を抜ける。後半はグラディウスの5面に出て来た触手の強化バージョンが上下からどんどん出現する。弱点は肉団子本体で腕の弱点も青い箇所なのだが、腕の弱点以外の部分を打つと腕を振り回して暴れだし手が付けられなくなるという凶悪さで、ここでは熟練者でもミスする事が多い。最後の細胞壁は沙羅曼蛇の1面と同じだが、処理落ちがかかるため、連射が速過ぎる(シンクロ連射状態)と弾が出なくなってしまう事が有るので注意する事。ボスのベリアールはグラディウスIVで最も強いボス。弾やレーザーを大量にばら撒く上にその全てが破壊出来ないし、弱点が中々出現せず腕が弱点を庇っていてボスを容易に破壊出来ないのである。自機を画面右上に置き、オプションを上手く弱点の前に配置することにより、速攻で倒すことが可能。破壊寸前にはコアが巨大化し(懐かしい某ボスの姿)、レーザーを発射するがこのレーザーの幅が広くスピードも速いのでかわすのは難しい。 | ||||
ボス | ベリアール | |||
使用曲 | 空中戦:FEITON→ステージ道中:HERA→ボス:TITANS | |||
7 | ||||
高速ステージ | ||||
今作の高速ステージは数多くの仕掛けが有り、ルートの選択が今まで以上に重要になってくる。仕掛けだけでなく、後ろから迫ってくるザコにも注意を払わないといけない。ボスはレーザーを発射する向きの誘導さえ出来れば、発狂する前に破壊が十分可能。 | ||||
ボス | ローリングコア | |||
使用曲 | 空中戦:APOLLON→ステージ道中:DUPON→ボス:TITANS | |||
8 | ||||
ボスラッシュステージ | ||||
グラディウスIIと同じくザブラッシュでスタートする。バニシングコア→ビックコアMk-III改→カバードテトラン→バーサクコアの順に出現。MSX版ゴーファーの野望~Episode II~から採用された中途復活(ボスラッシュステージの途中でやられても、復活時はザブラッシュの後、やられたボスから再スタート)が有り。ボスは攻撃パターンさえ見切れば割と簡単に倒せる。 | ||||
ボス | プラネットコア | |||
使用曲 | ザブラッシュ:BOSS BGM1→ステージ道中:BOSS BGM2→ボス:TITANS | |||
9 | ||||
最終要塞ステージ | ||||
前半は要塞内部、中盤に中間基地・ブラッディーゲートを挟んで、後半は振り子地帯・クラブMk-II地帯で、最終ボス・ゴーファーのもとに辿り着く。前半はまず、ザブ地帯を越えてから入り口を破壊して内部に侵入。入ってすぐハッチ地帯が待ち受けるが、オプションをフル活用して早めの破壊を心がけないと詰まる事になる。ハッチ地帯を越えるとザブに囲まれながら要塞が回転して、縦スクロールに移行。この縦スクロール地帯では、砲台やハッチが数多く配置されているので、テイルガンが有利。そして、またザブに囲まれながら回転して横スクロールに戻る。直ぐに大量のザコラッシュが有り、その後ブラッディゲートが出現。ブラッディーゲートを破壊したら、後半の振り子地帯に突入。振り子は破壊出来ないが、振り子の回転軸から一番離れた箇所を打つと振り子が最も大きく振れるので、その隙に通過する。クラブMk-IIはグラディウスIIに比べてスピードがアップして、フェイントを仕掛けたり上の壁を剥がしたりと技巧派になっている。ここを抜けるといよいよゴーファーとの対決。ちなみに後半の曲「ATHENA」は名曲との声が多い。 | ||||
ボス | ブラッディゲート | クラブII | ゴーファー | |
使用曲 | 空中戦:FEITON→ステージ前半:PROMETHEUS→ブラッディゲート:TITANS→ステージ後半:ATHENA→ゴーファー:BOSS BGM2 |
[編集] 難易度
グラディウスシリーズ伝統のミスからの復活パターンは、1度ミスしても一気にランクは下がる訳ではないので、2ミス、3ミスしてやっと復活していけるようになる。
なお、難度ランクに関係するのはビックバイパーの装備状況、シールド、フォースフィールドを付けた回数、ミサイルの装備が挙げられる。また、ある程度の時間オプションを4つ付けていると、ビックバイパーにはまったく無害だがオプションを取って去っていく、「オプションハンター」という嫌らしい敵が出現する。余裕がある時に出現すればかわす事も出来るが、ボス戦の時に出現したり、モアイステージで出現したりし、オプションを根こそぎ取られてしまうこともある。こうした事態に陥らない様に、わざとオプションを1つ取らせるのも一つの手である。
[編集] 脚注
- ↑ 「アーマーピアッシング」には表記の揺れがあり、例えばプレイステーション2版では「アーマーピアシング」と書かれている。ここでは便宜的に公式ガイドに合わせた記述としている。
[編集] 外部リンク
グラディウス シリーズ | |
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本編: | グラディウス - グラディウスII - グラディウスIII - グラディウス外伝 - グラディウスIV - グラディウスV |
沙羅曼蛇: | 沙羅曼蛇 - ライフフォース - 沙羅曼蛇2 - 沙羅曼蛇 ポータブル |
MSX、X68000: | グラディウス2 - ゴーファーの野望 エピソードII - ネメシス'90改 |
携帯: | ネメシス - ネメシスII - ジェネレーション - NEO - NEO IMPERIAL - グラディウス ポータブル |
パロディウス: | パロディウス - パロだ! - 極上 - 実況 - セクシー - 究極 - パロウォーズ - パロディウス ポータブル |
その他: | コズミックウォーズ - ソーラーアサルト - ソーラーアサルト リバイズド |
関連: | ビックバイパー(ビックバイパー開発史) - ロードブリティッシュ |