ウルムチ
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ウルムチ(Ürümqi、乌鲁木齐)は、人口約1,600,000人で、中華人民共和国の北西部にある、新疆ウイグル自治区の区都。中国西部では最大の都市である。2003年の住民1人当たりのGDPは17,655人民元(2,130ドル)で、中国の659都市中94位である。ウルムチは、多くの点で(言語的にも、文化的にも、交易の面でも)中国の東部よりもタシュケントのようなはるか西方の各地とより強く結びついている。
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[編集] 歴史
ウルムチは、天山山脈北麓のジュンガル盆地東南縁に位置する。乾隆帝によるジュンガル部親征を経て、18世紀後半に城壁が設けられ、迪化城(反抗者を教導するという意味が込められている。)と名付けられた。光緒帝の1880年代に新疆省が設置されると、迪化は同省の省都となった。ウルムチという言葉はジュンガル部の言葉で「美しい牧場」を意味するが(「ブドウの森」を意味するサンスクリット語である irumujina(irumuqina) がウイグル語流に転訛したものと説く見解もある。)、これが1955年の新疆ウイグル自治区の成立に伴って正式な市名となった。大都市であるが、四方のどの海から2,300km以上も離れているため、「海から最も遠い都市」などとも呼ばれる。
[編集] 交通
ウルムチは自治区内の道路網の拠点の一つである。また、蘭州からウルムチ駅を経由して、アラタウ峠を経てカザフスタンに至る鉄道路線が走っている。さらに、ウルムチ空港には、北京、成都、西安、カシュガルなどの都市との間に毎日定期便が運航されている。
[編集] 観光名所
- 新疆ウイグル自治区博物館:ウルムチ市西北路。自治区最大の博物館。楼蘭の美女(女性のミイラ)の展示で有名。
- 紅山:市中心部の山。
- 市内各所のバザール
- 天池:ウルムチから東北へ100km余り、ボゴダ峰の中腹。絶景の避暑地として知られる。