ウィリアム・フォークナー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
ウィリアム・カスバート・フォークナー(William Cuthbert Faulkner、1897年9月25日 - 1962年7月6日)は、アメリカの作家・詩人。1897年、ミシシッピー州ニュー・オールバニーで、4人兄弟の長男として生まれる。本名の綴りはFalknerである。第一次世界大戦復員後より詩集『大理石の牧神』、小説『兵士の報酬』を発表。以後はミシシッピー州オックスフォードにて『響きと怒り』、『サンクチュアリ』、『八月の光』、『アブサロム、アブサロム!』、『野生の棕櫚』など架空の土地ヨクナパトーファ郡を舞台とする作品を発表。
アメリカ南部の暗い情念を実験的技法で描写。生前は本国でよりもサルトルらによってフランスで高く評価された。1949年ノーベル文学賞受賞。
映画監督のハワード・ホークスは親友であり、彼の監督作品『脱出』、『三つ数えろ』などの脚本はフォークナーが手掛けた。 日本での知名度はライバルだったヘミングウェイの足元にも及ばないが、実際にはジェイムズ・ジョイス、マルセル・プルースト、サミュエル・ベケットと並ぶ20世紀文学の巨人である。時代、国を問わず、後世の膨大な数の作家に影響を与えており、その中には、トニ・モリソン(アメリカ黒人の最初のノーベル賞受賞作家)、ガルシア・マルケス(コロンビアのノーベル賞作家)、莫言(『紅い高粱』の原作で知られる現代中国作家)も含まれる。日本では中上健次がフォークナーに影響を受けている。その他、井上光晴、大江健三郎もフォークナーから多大な影響を受けており、冨山房の『フォークナー全集』全27巻にはその他多くの日本作家によるフォークナーに関するエッセイが収録されている。
目次 |
[編集] 主要著作
[編集] 長編小説
- 『兵士の報酬』"Soldier's Pay"(1926年)
- 『蚊』"Mosquitoes"(1927年)
- 『サートリス』"Sartoris"(1929年)
- 『響きと怒り』"The Sound and the Fury"(1929年)
- 『死の床に横たわりて』"As I Lay Dying"(1930年)
- 『サンクチュアリ』"Sanctuary"(1931年)
- 『八月の光』"Light in August"(1932年)
- 『標識塔』"Pylon"(1935年)
- 『アブサロム、アブサロム!』"Absalom, Absalom!"(1936年)
- 『野生の棕櫚』"The Wild Palms"(1939年)
- 『村』"The Hamlet"(1940年)
- 『墓地への侵入者』"Intruder in the Dust"(1948年)
- 『尼僧への鎮魂歌』"Requiem for a Num"(1951年)
- 『寓話』"A Fable"(1954年)
- 『町』"The Town"(1957年)
- 『館』"The Mansion"(1959年)
- 『自動車泥棒』"The Reivers""(1962年)
[編集] 短編集
- 『これら十三篇』"These 13"(1931年)
- 『医師マルティーノ、他』"Doctor Martino and Other Stories"(1934年)
- 『征服されざる人々』"The Unvanquished"(1938年)
- 『行け、モーセ』"Go Down, Moses"(1942年)
- 『ポータブル・フォークナー』"The Portable Faulkner"(1946年)
- 『駒さばき』"Knight's Gambit"(1949年)
- 『フォークナー短編集』"Collected Stories of William Faulkner"(1950年)
- 『大森林』Big Woods(1955年)
- 『ニューオリンズ・スケッチ』"New Orleans Sketches"(1955年)
[編集] 詩集
- 『大理石の牧神』"The Marble Faun"(1924年)
- 『緑の大枝』"A Green Bough"(1933年)
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国の小説家 | アメリカ合衆国の詩人 | ミシシッピ州の人物 | ノーベル文学賞受賞者 | 1897年生 | 1962年没 | 文人関連のスタブ