イナバウアー

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イナバウアーとは･･･

1.1950年代に活躍したフィギュアスケート選手。

2.1が開発した技。

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目次 1 イナ・バウアー 2 イナバウアー 2.1 技法について 2.2 荒川静香のイナバウアー 3 イナバウアーの評価 4 荒川選手金メダルとその後 5 外部リンク

[編集] イナ・バウアー

イナ・バウアー(Ina Bauer, 1941年1月31日 - )は、1950年代に活躍した旧西ドイツのフィギュアスケート選手。

3度ドイツチャンピオンとなり、ヨーロッパ選手権や世界選手権でも活躍した。フリーの演技を得意としていたが、規定を苦手としていた。映画にも出演したことがある。

つま先を180度開いて真横に滑る技「イナバウアー」を開発。日本の荒川静香選手やドイツのパトリシア・ネスケ選手がこれを使用した。

トリノオリンピックで、「イナバウアー」が再注目され、日本のマスコミがイナ・バウアーに取材を申し込んだところ、直接取材はできなかったがご親族を介してコメントが発表された。一種の流行現象に対しては適切な対応だったと思われる。

[編集] イナバウアー

イナバウアーはフィギュアスケートの技で、足を前後に開き、つま先を180度開いて真横に滑る技である。

1950年代に活躍した旧西ドイツのフィギュアスケーターであるイナ・バウアー(Ina Bauer)が開発したのでその名が冠された。

2006年のトリノオリンピックで話題になった、荒川静香の体を反らすイナバウアーは、「レイバック・イナバウアー」と呼ばれる。(後述)

[編集] 技法について

1ストロークで長い距離または時間を、ある姿勢を保ったまま滑る技を「ムーヴズインザフィールド」と呼ぶ。ムーヴズインザフィールドには、「スパイラル」「スプレッドイーグル」「イナバウアー」、「シュートザダック」などがある。そのうち、スプレッドイーグルは、両足のトウ（つま先）を外側に大きく開いて横に滑るものをいう。

イナバウアーはこの変形であり、片方のひざを曲げ、もう片方の足は後ろに引いて伸ばした姿勢で、両足のトウを外側に大きく開いて横に滑る技である。上半身をそらすことはイナバウアーの要件ではないが、上半身をそらすことが多い。

現行の採点方法では、ステップにもスパイラルにも含まれないので、技術点に加味されず、得点に直接はつながらない。ただし、プログラムの構成点のうち、「技のつなぎ」の項目で評価される可能性がある。

[編集] 荒川静香のイナバウアー

2006年のトリノオリンピック、女子フィギュアスケート・シングル競技において金メダルを獲得した荒川静香はイナバウアーを得意とし、フリー演技本番でもイナバウアーを披露して観衆の喝采を浴びた。荒川は上半身をそらしながらイナバウアーを行った。これをレイバック・イナバウアーと呼ぶ。荒川の他、太田由希奈らが得意とする。

荒川のレイバック・イナバウアーは非常に美しい技であり、芸術性に優れる。しかし、2005年世界選手権以降の新採点方式では得点に加算されない技となり、荒川本人もオリンピック本番の演技にレイバック・イナバウアーを取り入れるかどうかは迷っていた。しかし、得点にとらわれ過ぎた彼女を見たファンからの「たとえ得点にならなくとも、美しくあって欲しい」というメッセージの影響を受けた荒川は、高い得点を狙うより、人々に感動をもたらす「自分の演技」がしたいと考え、イナバウアーを取り入れ見事に世界を魅了し、栄光を掴みとった。なお、レイバック・イナバウアーからジャンプに及んでいるためジャンプの得点がプラスされていると言われている。

レイバック・イナバウアーは極度に難しい技ではないが、荒川は誰よりも深く上体を反らすので、他の選手には真似できないと言われる。荒川本人は、「見よう見まねでやっていた技でこれほど注目されるとは思わなかった」と語っている。

荒川は、2004年の世界選手権で優勝した際は、リンクを横切るように動いていたが、2006年のトリノオリンピックでは練習で曲線を描きながら動くイナバウアーを披露し、本番ではフリーでこの技のあとに3-2-2回転の3連続ジャンプを決めた。

[編集] イナバウアーの評価

ISU新採点システムにはこの技の点数は一切表記されていない。つまり審査規約を読むかぎり0.0点である。しかしながら城田憲子は荒川に「イナバウアー」をプログラムにとり入れる事をたびたび提案した。これには狙いがあったものと思われる。

新採点システムでは、要素に関係ない動作には点数が与えられない。その点は城田も知っていた。しかし、レイバック・イナバウアーのようなフィギュアスケートらしい動作については明確な点数基準は無くともプログラム・コンポーネントやプログラム全体の構成力という点で大いに点数を上げる可能性があったのだ。

幸いなことに、レイバック・イナバウアーを現役選手で頻繁に行うのはトリノ・オリンピック当時荒川だけであり、さらに荒川は長年の経験から美しく長時間その姿勢を保っていることができた。

新採点システムによる全ての選手のプログラムの没個性化を脱すべく、荒川はレイバック・イナバウアーをプログラムの要とも言える後半で取り入れ、高い評価を得た。

皮肉にも新採点システムが見逃していた要素が新採点システムの求める姿（フィギュアスケート本来の美しさ）と一致し、その他技術的要素も加えて荒川は1位の評価を得た。

[編集] 荒川選手金メダルとその後

この演技で荒川は日本人選手唯一のメダル、しかも金メダルを獲得したことから「イナバウアー」は流行語となり、2006年の流行語大賞に選ばれている。

また、荒川は以前世界選手権で1位を獲得しているので言動には慎重でマスコミの誘導尋問をかわすこともできる。

[編集] 外部リンク

• Figure skating techniques : spread eagle and ina bauer