イダ (小惑星)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歴史 | |
---|---|
発見者 | ヨハン・パリサ |
発見日 | 1884年9月29日 |
仮符号 | A910 CD; 1988 DB1 |
軌道の種類 | 小惑星帯 (コロニス族) |
軌道要素 元期 2004年10月22日(ユリウス日 2453300.5 ) |
|
離心率 (e) | 0.046 |
軌道長半径 (a) | 2.861 AU |
近日点 (q) | 2.729AU |
遠日点 (Q) | 2.994AU |
公転周期 (P) | 4.84年 |
平均軌道速度 | 17.60km/s |
軌道傾斜角 (i) | 1.138度 (deg) |
昇交点黄経 (Ω) | 324.218度 (deg) |
近日点引数 (ω) | 108.754度 (deg) |
平均近点角 (M) | 245.469度 (deg) |
物理的性質 | |
直径 | 53.6×24.0×15.2km |
質量 | 4.2×1016kg |
密度 | 2.6g/cm3 |
表面重力 | 0.0109 m/s2 |
脱出速度 | 0.0185 km/s |
自転周期 | 4h 37m |
スペクトル分類 | S |
絶対等級 (H | 9.94 |
光度係数 (G) | 0.15 |
アルベド | 0.2382 |
平均表面温度 | ~217 K |
イダ (243 Ida) は、太陽系の小惑星のひとつ。コロニス族に属する。1884年9月29日にオーストリアの天文家ヨハン・パリサによって発見された。英語読みのアイーダとも呼ばれる。
名はギリシア神話に登場する、幼少のゼウスを育てたニンフの一人でアドラステイアの妹イデに由来する(イデは、クレタ島にある山の名前でもある)。ダクティルという衛星を持つことが知られており、初めて衛星を持っていることが確認された小惑星でもある。
1993年8月28日、接近した木星探査機ガリレオが10500kmの距離からイダを撮影し、直径1.4kmの小さな衛星を持つことが発見された。この衛星にはS/1993 (243) 1という仮符号が与えられ、後にイデ山に住む妖精ダクティーリにちなみ、ダクティル (243 (1) Dactyl) と名づけられた。
イダがどのようにしてダクティルを持つにいたったかには主に二つの説がある。ひとつは、イダに別の小天体が衝突した時にはじき出された破片がダクティルを形成したという説、もうひとつは、十億年以上前にイダとダクティルが対で形成したという説である。いずれの説も決定的な証拠は見つかっていない。ダクティルの発見以降、小惑星が衛星を持つことは珍しくないと考える研究者が増えている。
カテゴリ: 自然科学関連のスタブ項目 | 小惑星 | 衛星を持つ小惑星