アンダーディフィート
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アンダーディフィート(UNDER DEFEAT)は、グレフ製作の縦スクロールシューティングゲームである。ヘリコプターを操作して、兵器や建造物を破壊していく。通称「アンデフ」。2006年にはドリームキャストのソフトとしても発売された。
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[編集] 世界設定
大陸を二分する戦争は、両陣営の疲弊により停戦協定を結ぶこととなる。ここぞとばかりに両軍は、互いの実験機や試作機を実戦に投入し、新たな戦いへと向かうこととなる…。
- 帝国軍
プレイヤー側の所属する軍。ドイツ語が公用語。
- 連邦軍
敵が属する軍。英語が公用語。
[編集] 自機
- 概要
VKL503(正式名称:試作空中戦車VKL5.03(P))
VKLは試作、空中を意味するドイツ語、5.03は5トン、3号の意味を表す。Pがつく会社が製作。 赤い対戦車型攻撃ヘリコプターで、メインの機銃のほか自立型オプションを搭載している。
- 操作方法
レバーで操作。Aボタンで直線状のショット、Bボタンでボンバー。
地上の敵にも、独自に計算された軌道のショットを地上の敵に向かって発射し、破壊する。
自機の移動が特殊で、ショットを撃たずに移動すると自機の機首を傾ける。これによりショットを撃つ方向が代わり、当たり判定も見た目どおりとなる。レバーをニュートラルに戻すと機首は通常に戻る。また、ショットを撃っている間はレバーの入力に関わらず自機の機首がそのままキープされる。
オプション変更・ボム補充以外のパワーアップはない。
- オプション
Aボタンを離すとオプションゲージが溜まり、完全に溜まった時にAボタンを押すとショットと同時にオプションを射出。自機の援護攻撃をする。オプションの持ち弾数が無くなるとオプションは消滅。若干のリロード時間を置いた後に、再び同様の操作を踏むことで使用可能となる。オプション発射のプロセスを踏むときは自機からの攻撃が全く出来ないため、考えて使用する必要がある。
オプションが発射する武器は以下の通り。アイテムで変更可能。
- バルカン
威力は低いが、早い連射力と多い弾数を持つ。リロード時間は短い。
- キャノン
オプションが相手を追尾して威力の高い弾を数発発射する。リロード時間は普通。
- ロケット
超高威力かつ広範囲に攻撃できるロケットを1発撃つ。リロード時間は長い。外すと少しむなしい。
Bボタンで発射。地上へと絨毯爆撃をする(空中の敵にも効果はある)。緊急回避として使用可能で、弾数も多く支給されるが、このためか本作では残機エクステンドが全く無い。
[編集] キャラクター
本作ではマスコット的に二人の女性キャラが登場し、ゲーム中のアイキャッチや販促ポスター、家庭用のジャケットなどで見ることが出来る。恐らく彼女らがVKL503を操縦しているものと思われる。
名前は不明で、ファン間では本作の略称になぞらえて、赤髪でボーイッシュなキャラが「アン子」、銀髪でクールなキャラが「デフ美」と呼ばれている。最初はプレイヤー間での仮称だったが、メーカーの公式サイトでも使われるようになったため半公式の通称となった。ちなみに本作サウンドトラックの購入特典ではドッグタグでは彼女らの本名が記載されている。
[編集] 登場兵器並びにステージ紹介
[編集] STAGE1 BRIDGE HEAD
VKL503の実戦テストとして、湿地帯への進行を行う。この戦闘により推定250人以上の死傷者が確認された。
- 作戦目標
- ウィーチェスタ空中重戦車
大型の対戦車ヘリ。前方に4箇所の機銃と、後方に対戦車用とみられる機関砲がある。
後方左右のエンジンポットが弱点。ネーミングの由来はライフル銃で名門のウィンチェスター。
[編集] STAGE2 BATTLE SHIP
急遽決まった停戦日により、VKL503部隊はそのまま実戦に投入されることになる。
潜入工作員による敵戦艦の爆破工作を確実なものとするため、囮として軍港及び戦艦に攻撃を行う。
ただ、作戦目標の戦艦を爆破させた時に、中の工作員はそのまま戦死した可能性が高い。(その代わり2階級昇進させるとの情報)
この戦闘により推定3,000人以上の死傷者が確認された。
- 中間目標
- シニコフ級巡洋戦艦アウカー
3連装の主砲5門、副砲8門の他、小規模の砲台28門、航空カタパルトの付いたかなり大型の戦艦。
艦橋も破壊できるが、手前半分しか攻撃することができない。ネーミングの由来は、カラシニコフのAK-47。
{カラシニコフ級・AKの最初の二文字Автомат Калашникова("アフトマート・カラシニコフ")で、アウカー}
- 作戦目標
- マウゼル級戦艦ボルトー
4連装の主砲4門、2連装の主砲1門、副砲6門、速射砲8門、ミサイルポッド8基、小規模の砲台28門、
航空カタパルトの他、航空機6機が待機していた。具体的な縮尺・スペックは不明だが、おそらく超弩級艦と思われる。
ネーミングの由来は、ボルトアクションライフルで、現代にも影響を受けているモーゼル。
{モーゼルをドイツ語っぽく読むと、マウゼルとなり、ボルトアクションライフルのボルトで、ボルトーだと思われる。}
[編集] STAGE3 FRONT LINE
VKL503部隊は、前線へ向かう。味方地上部隊の上空からの支援し、敵防衛拠点を突破する。
この戦闘により、推定650人以上の死傷者が確認された。
- 中間目標
- ブレド超重自走砲
大口径の主砲と、2連装の副砲4門の巨大な戦車。後方にクレーンが付いている。ネーミングの由来はイタリアの大手兵器製造企業、ブレダ社。
- 作戦目標
- スプリーフェルド新型空中重戦車
2挺の機銃や小型の機関砲5門の他、大型のミサイルや、弾幕を張る機雷型のオプションを搭載している緑色の迷彩模様のティルトローター爆撃機。
プロペラ部分の角度を変えることができるためVTOL機だと思われる。ネーミングの由来はスプリングフィールド・アーモリー。
[編集] STAGE4 FORTRESS
視界の優れない天候を利用し、敵の要塞に奇襲攻撃をかけることになる。
長距離射撃を封じるため、頂上の射撃管制塔を破壊する。
この戦闘により、推定1100人以上の死傷者が確認された。
- 中間目標
- ライトアーム重装甲列車
偵察用、戦闘用、砲塔用の3タイプが確認されている。要塞の要所で遭遇するため、数はかなり多い。
ネーミングの由来は、軽装備を意味する英語light-armという意味と、右腕のright-armからか。
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- 大型砲台
同じく要塞の要所で遭遇する大型のトーチカ。副砲を備えてるタイプも確認されている。
- 作戦目標
- 射撃管制塔
山頂にある管制塔。正面のサーチライトや、遠隔制御可能な機銃、EMP爆弾が確認されている。
山麓の大型砲台や砲塔用のライトアームの弾道計測が行われていたと思われる。
[編集] 演出
- 本作ではミスした瞬間にゲーム中の時間が一瞬止まった後、自機が爆発を起こす。この間に当たってしまった敵弾を確認できるが、同時にプレイヤーも凍り付いてしまった。
- 本作のキモである破壊の爽快感を強調するために爆発のエフェクトに力が入れられているほか、大爆発の時は画面そのものが揺れ(※筐体が揺れるわけではない)、迫力が増している。
[編集] 余談
ドリームキャスト版のキャッチコピーは「ドリームキャストの最後を飾るのは、このソフトだ!」だったが、この作品の後には「トリガーハート エグゼリカ」が発売されることになった。