アサカオー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
性別 | 牡 |
---|---|
毛色 | 鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1965年5月12日 |
死没 | 1980年7月29日 |
父 | ヒンドスタン |
母 | ナミノオト |
生産 | 中村吉兵衛 |
生国 | 日本(北海道浦河町) |
馬主 | 浅香源二 |
調教師 | 中村広(東京) |
競走成績 | 24戦8勝 |
獲得賞金 | 8306万5400円 |
アサカオーは、日本の競走馬。第29回菊花賞の優勝馬で、1968年の啓衆社賞年度代表馬である。主戦騎手は、加賀武見。 父は大種牡馬ヒンドスタンで、近親には、エプソムダービー馬ピンザがいるという血統背景から、「良血」、あるいは「貴公子」などと称された。
目次 |
[編集] 戦績
1967年10月に、中山競馬場でデビュー。初戦こそ2着だったが、以後2連勝で、朝日杯3歳ステークスに臨んだ。 終生のライバルとなるタケシバオーとの初対戦だったが、勝ったタケシバオーから1秒2離された3着という結果だった。 アサカオーが「良血」なのに対し、タケシバオーは「野武士」と称されるなど、対照的な個性を持っていたことも、これ以降のライバル関係を盛り上げる要因となる。
明け4歳初戦の京成杯は2着。続く、オープン戦を2、1着として弥生賞に向かった。 タケシバオー、マーチスという東西の3歳チャンピオンも出走し、後の3強がここで初めて会した。 暴走気味のハイペースでとばすタケシバオーの後方に待機し、直線できっちりと抜け出し、初重賞制覇を飾った。 続く日本短波賞もマーチスをハナ差抑えて勝ったが、スプリングステークスは、2強の後塵を拝す3着として、皐月賞は3番人気で迎えた。 レースは、後方待機から向こう正面で徐々に進出。4コーナーでタケシバオーに取り付いた。 直線は2頭の激しい叩き合いとなったが、大外から伸びるマーチスに屈し、3着に終わった。 しかし、4着馬との差は、実に5馬身ついており、3強の実力が抜きん出ていたことを物語っていた。 この後、出走を予定していたNHK杯を腹痛のため回避。東京優駿に向け、不安を残した。 当日の人気は、3番人気。レースは、中団からレースを進めたが、他の2強をけん制して動けず、タニノハローモアの3着という結果だった。
この後休養に入り、秋はセントライト記念から始動。復帰戦を勝利で飾ったが、続く京都杯は、またもタニノハローモアの後塵を拝しての2着として、菊花賞に臨んだ。 3強の一角タケシバオーは、アメリカ遠征のため不在だっため、、マーチスとの一騎打ちという前評判で、アサカオーは2番人気。 レースは、後方待機策をとり、直線でタニノハローモア、マーチスを並ぶ間もなく交わし、ダテホーライに1馬身4分の1差をつけ戴冠を果たし、遂に良血が開花した。 4歳世代の頂点に立ったアサカオーは、この年の有馬記念では、1番人気に推された。しかし、不良馬場が影響してか、伸びを欠き6着に終わった。
5歳となり、初戦のアメリカジョッキークラブカップは、モンタサンをハナ差抑えて制したが、 この後は、60キロを超える斤量に泣き、京王杯スプリングハンデ、サンケイ大阪杯をそれぞれ3着、2着として、天皇賞(春)に向かう。 前年の東京優駿以来の久しぶりの3強対決となったが、本格化したタケシバオーの前になす術なく、2馬身差の2着となるのが精一杯だった。
この後、11ヶ月の長期休養をへて、6歳時に復帰した。しかし、菊花賞で見せたような豪脚が戻ることはなく、4戦して1勝もできないまま引退、種牡馬入りした。
[編集] 引退後
引退後は、日本中央競馬会に買い上げられ、青森県の扶桑牧場で、1971年から種牡馬として併用されることとなった。 1979年には、同県の山内牧場に移り、翌年腸捻転のため死亡した。 馬産の中心から外れた青森県にあっては、種付け頭数も伸び悩み、生涯で残した産駒はわずかに46頭。活躍馬を輩出することはできなかった。
[編集] 年度別競走成績
1967年 4戦2勝
- 3着 朝日杯3歳ステークス
1968年 12戦5勝
- 菊花賞、弥生賞、日本短波賞、セントライト記念
- 3着 皐月賞、東京優駿
1969年 4戦1勝
- アメリカジョッキークラブカップ
- 2着 天皇賞(春)
1970年 4戦0勝
[編集] 血統表
アサカオーの血統 (ボワルセル系/Gainsborough4×5=9.38%、Swynford5×5=6.25%) | |||
父
*ヒンドスタン Hindostan 1946 黒鹿毛 |
Bois Roussel 1935 黒鹿毛 |
Vatout | Prince Chimay |
Vasthi | |||
Plucky Liege | Spearmint | ||
Concertina | |||
Sonibai 1939 鹿毛 |
Solario | Gainsborough | |
Sun Worship | |||
Udaipur | Blandford | ||
Uganda | |||
母
ナミノオト 1958 鹿毛 |
Borealis 1941 栗毛 |
Brumeux | Teddy |
La Brume | |||
Aurora | Hyperion | ||
Rose Red | |||
*ヴエルーラ Verula 1951 鹿毛 |
Watling Street | Fairway | |
Ranai | |||
Valasqua | Valerian | ||
Pasqua F-No.3-i |