つボイノリオの聞けば聞くほど
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つボイノリオの聞けば聞くほど( - きけばきくほど)は、CBCラジオで放送されている平日午前の生放送型ワイド番組。
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[編集] 概要
パーソナリティはコミックシンガーのつボイノリオで、1993年10月4日より放送開始。2006年現在も続いており、現在放送中のCBCラジオのワイド番組の中では最長寿を誇る(2005年5月に放送3000回を達成)。この番組がスタートする前の同局の平日朝の時間帯は新間正次がパーソナリティーを担当していたことで知られる長寿番組「ラジオ朝市」や系列局のミニ番組などが独立して放送されているという状態で、新たな開拓が難しい時間帯となっていた。「ラジオ朝市」についても、1992年に新間が参議院議員選挙に出馬のため降板して以降、急速な勢いで番組の人気が衰退しており、この時間帯の聴取率改善が命題となっていた。そこで、当時昼ワイドの「もぎだてのカボチャたち」で月曜パーソナリティーを担当していた地元の人気パーソナリティー・つボイノリオをメインに据え、それまでこの時間帯で放送されていた複数番組の放送枠移動・ネット打切りなどの大幅な改編を経てスタートしたのがこの番組であった。
放送時間は放送開始より2006年9月29日放送までは9:00~12:00で、放送終了後も12:30まで「聞けばツー快!」として番組の出演者たちが居残って出演する(12:30からは「カトレヤミュージック」を放送。尚、この時間帯は2000年夏の昼ワイド「ツー快!お昼ドキッ」放送開始に併せて新設されたものである)形であったが、放送14年目に突入する2006年10月2日放送からは11時台に内包されていた「テレフォン人生相談」(ニッポン放送発の箱番組)が独立番組として編成されることに伴い、放送時間は11時40分までに短縮されることになった(「聞けば」本体の放送時間の変更は14年目で初、尚12時からの「聞けばツー快!」は10月以降もそのまま続行される。但し、9月までのようにつボイは出演せず、小高直子もしくは渡辺美香が単独で番組を進める形となっている。同枠の新設時も小高直子単独での放送であったが、程なくしてつボイも「ノーギャラ」で本体での読み残しなどを紹介するために出演するようになり、いつしか本体とセットでこの枠も解釈されるようになっていた。しかし、改編後2週間を経た2006年10月16日放送で再びつボイは自らの講演会の案内という名目で、本編の「聞けば」と同様に9・10・11時台各コーナーの読み残したリスナーのリアクションについて言及を行い、翌17日より完全に12時台の「ノーギャラ」出演が再開された)。
番組内で取り上げるほぼ全ての話題がリスナーからの投稿によって構成されるという全国的にもユニークな番組で、対象エリアの愛知・岐阜・三重では2003年夏から2005年夏まで全局全番組聴取率総合1位を獲得した。番組で1回の放送につき紹介されるリスナーからの投書の数は平均150通(投書数の平均は700通)という異例の多さで、永六輔など全国的にも著名な放送界の大物の中にも、「双方向という新時代のラジオ番組の形を実現させた」としてこの番組のフリークが多いことでも知られている。この双方向の放送スタイルの構築、そしてリスナー中心主義というつボイ以下の関係者の姿勢が大きく評価され、名古屋地区ローカルの番組であるにも関わらず、2005年に日本民間放送連盟賞・ラジオ生ワイド番組優秀賞を、続く2006年には第43回ギャラクシー賞ラジオ部門奨励賞を受賞するなど、同番組の勢いはスタートから10年以上を経過した今も尚衰えることを知らない。
パーソナリティーのつボイは、かつて「金太の大冒険」などの問題作で「放送禁止歌手」という異名を取ったことでも分かるように、朝の番組にもかかわらずいわゆる「下ネタ」も、彼の豊富な知識から来るトークの中でふんだんに発言の中に盛り込まれる(たとえば、排泄物を「ゆー・えぬ・けー・おー」とアルファベットで直に読むようにして表現したり、「6月9日」を番組における1年で最もおめでたい日に認定する、男性器を「ノリオくん」と表現する、など)。またこの関連で番組スタート時よりつボイのパートナー役を務めている小高直子も、アナウンサーらしからぬ「伝説」ともいえる失言を発してきた(「いちもつ模様」「腰の下に枕」「終った後の一服はうまい」など)。当初はやはり時間帯の関係上、この「下ネタ」についてはリスナーや局内でも痛烈な批判が主張されていた。しかし両パーソナリティーの元々の個性や、時に社会的な問題について多数のリスナーの意見を仰いたり、啓蒙キャンペーン的な行動を牽引する(特にいわゆる「振り込め詐欺」問題に関しては、つボイと共に東海地方のラジオDJの第一人者的存在である宮地佑紀生や伊藤秀志との特別ユニットで、キャンペーンソングが製作された)といった同番組の扱う話題のジャンルの幅広さが評価され、徐々に番組の知名度が上昇してゆくにつれて、スタート当初にあった批判もなくなり、今では「下ネタ」もまた、同番組ではなくてはならない要素となっている(リスナーの中には番組の「下ネタ」の影響からか、強烈なラジオネームで投書を送ってくる常連もいるほどである)。
通常は多くのレギュラーコーナーに沿ってつボイ・小高(金曜は伊藤)によるリスナーからの投書の紹介とそれに対するフリートークを中心に進行されるが、番組が祝日に当たった日は、休日特集として原則的にゲスト出演者とのトークが中心となる。また、通常日通りの番組構成ではなく過去に投稿されたFAXやメールを読む「お便り復活デー」というものもある。この企画はかつては毎月の最終金曜日と一部祝日に当てられていたが、2003年4月以降は毎週金曜日の放送において「ミニお便り復活デー」としてレギュラー化されたため、「お便り復活デー」は、ゴールデンウィーク中(ほぼ5月5日)と年末の特番に当てられることが多くなった。
裏番組である東海ラジオの「かにタク言ったもん勝ち」とは常に好勝負をしているが、両番組のパーソナリティ同士は仲が良い。RADIO ON THE GO!ではスタジオを結び、両番組が同時生放送をするということもある。
なお、番組ホームページは1998年6月と2005年6月の2回にわたりリニューアルされた。また、2006年5月より番組公式ブログが始動。レギュラーの小高直子・渡辺美香両アナが主に「日直」として記事の執筆を行っている。
また2006年9月22日の放送の冒頭にてつボイが美勇伝の石川梨華に対して「番組へのコメントすら無かった」と愚痴っていた。過去にハロー!プロジェクトのメンバーとして後藤真希がコメントの他にゲストとして出演した事がある。これは番組の放送前に美勇伝☆石川梨華のちゃんちゃか☆チャーミー!のディレクターと偶然会った事から始まった。
[編集] 出演者
[編集] 番組パーソナリティー
- メインパーソナリティー:つボイノリオ
- 月~木曜アシスタント:小高直子(CBCアナウンサー)番組開始時より通算12年以上(1998年、2001年に半年間出産準備のため一時休養)にわたりつボイのアシスト役を担当。その間、上記の「いちもつ模様」発言に代表される様々な「伝説」の発言で番組でのポジションを確固たるものとする。その元来の個性で「聞けば」の人気を決定づけた「影の功労者」といえる存在であり、多くのリスナーから「聞けば」は「つボイノリオのワンマン番組」ではなく、「つボイ・小高コンビあっての番組」として理解されている。
- 金曜アシスタント:伊藤秀志 金曜のつボイと伊藤のコンビは、かつて平日昼に放送されていたワイド番組「もぎたてのカボチャたち」では月曜の担当、そして土曜午後の「土曜天国」ではメインパーソナリティ(つボイ)とリポーター(伊藤)をしていたという間柄である。伊藤は2001年10月から2度目の産休(つボイ言うところの「無計画出産」)に入った小高の代役として番組に登場したが、2002年4月に小高が復帰した際に正式に金曜レギュラーとなった。
[編集] コーナー担当
- 大園康志(CBCアナウンサー)…ニュース担当
- 渡辺美香(CBCアナウンサー)…金曜のショッピングのつボ、名古屋市だよりを担当
- この2人は番組表に名前がクレジットされていないが、レギュラーで番組に出演している。
[編集] 過去の出演者
- 浅野信子(CBCアナウンサー<当時>)…1993年10月-1994年4月1日 小高と並ぶ初代アシスタント(浅野が月曜・水曜・金曜、小高が火曜・木曜を担当)。CBCニュースワイドに異動のため半年で降板。
- 加藤由香(CBCアナウンサー)…1998年10月-1999年3月(2006年夏、小高が夏休みの時代行)
- 重松和世(CBCアナウンサー<当時>)…2001年10月-2002年3月 加藤と重松は小高の産休時代に代役として出演(重松は月曜から木曜を担当。この時に金曜を担当したのが伊藤である)。両アナもつボイや常連リスナーに煽動される形で、本人が全く無意識のうちに小高に負けぬ「伝説」の失言を残した(加藤は「まつばく寿司(マツバクズシ)」「貴公子バリ(キッコウシバリ)」など、重松は「自分の歌をテープまたはAVに録音」「〔自動車を運転中に〕急ブレーキをかけようとした時、自転車と間違えてとっさにハンドルを握ってしまいワイパーを作動させてしまった」など)。
[編集] その他
- 塩見啓一(CBCアナウンサー)…つボイ休暇時の代役 近年、つボイが海外旅行のために1週間休暇をとる際(番組では「整理休暇」といわれる)には必ず代役として登場。タイトルコールも「期間限定!塩見啓一の聞けば聞くほど」に変わる。現在「10時のツボ」の1セクションとして定着している「バカ息子、バカ娘」のコーナーは代役として登板した塩見が作ったコーナーであり、つボイからの評判がよかったことにより、レギュラーコーナーへと昇格した。
- しかし、この番組の真のパーソナリティは、時々ゲスト出演する永六輔であるとつボイ本人は語る(永が出演した時は、大抵の場合は、通常放送の時以上に下ネタの比重が多くなり、半ば、永・つボイ・小高の「下ネタ雑学トーク合戦」のごとき様相を呈することもある)。
[編集] 番組構成
9時台
- 「ニュース」
- 「見れば見るほど」/「言えば言うほど」/「つボイのつボ」
- ・・・リスナーたちから送られてきた投稿の中から時事ネタ投稿を取り上げ紹介する、番組の目玉コーナー。
- ・・・当番組内の箱番組の一つ。制作:TBSラジオ。
- 「交通情報」
- ・・・「つボイのつボ」(前述)の直後に挿んで放送される。
10時台
- 「10時のつボ!」
- 「トーマスの箱」
- ・・・音楽、芸能関係のネタを紹介するコーナー。歌手がこのコーナーにゲスト出演することもある。金曜日は伊藤秀志が担当する。
- 「ショッピングのつボ」
- 「わだいのつボ」
- ・・・ほとんどコーナーとしては行われない。
- 「新・生活フロッピー」
- 「キユーピーラジオクッキング(10:40~10:45)」
- ・・・小高直子が出演、料理の先生から様々な料理方法を学んでいく。
- 「交通情報」
- 「永六輔の誰かとどこかで(10:48~10:58)」
- ・・・箱番組。制作:TBSラジオ。
11時台
- 「ニュース」
- 「ニュースのつボ」
- ・・・その時折で話題となっているニュースをつボイ流に独自に解説するコーナー。ただし、この中でもFAX等が取り上げられている。基本的には9時台の「言えば言うほど」等と同趣旨のコーナー。「テレフォン人生相談」枠移動および「テレフォンウォッチャーが行く」終了に伴い2006年10月2日放送より新設された。
- 「○○○便り」
- ・・・行政機関からの広報。月曜、水曜、金曜は名古屋市から、火曜は豊田市から、木曜は三重県から。
- 「天気予報」
- 「とどめのつボ」
- ・・・各コーナー(主に10時のつボ)への投稿の読み残しなどをこの枠を使い紹介する。「つボイにチャレンジ」に代わるコーナーとして2006年4月より新設。2006年秋改編より、同コーナー終了と同時にそのままエンディングとなり、コーナーのジングルも廃止されるなど、内容も簡素化されている。
[編集] 以前に放送されていたコーナー
9時台
- 「つボイにチャレンジ」
- ・・・電話を通じ、つボイが出題する3択クイズに一般からの参加者であるリスナーが答えるコーナー。
- 「生活フロッピー」
- ・・・2003年10月からの10時代移行により「新・生活フロッピー」と改称。
10時台
- 「タイムマシンでブルンブルン」
- ・・・2000年7月7日終了。
- 「スマートなトーマス」
- ・・・2000年7月10日開始、現・トーマスの箱。
- 「メルサ ラジオショッピング」
- ・・・現・ショッピングのつボ。
11時台
- 「つボイノリオ劇場」
- 「つボイがチャレンジ」
- ・・・小高あるいは伊藤が出題する3択クイズにつボイが答え、週5日通してのその正誤をリスナーたちが予想していくコーナー。2006年3月31日終了。
- 「テレフォン人生相談(11:07~11:27)」
- ・・・箱番組。制作:ニッポン放送。2006年9月29日を以って「聞けば」内での放送は終了。
- 「テレフォンウォッチャーが行く」
- ・・・上記のテレフォン人生相談の放送内容に対しリスナーたちから送られてきた感想・意見を読み上げる。これも「テレフォン人生相談」の独立番組化に伴い、2006年9月29日放送を以って終了。
[編集] タイアップ商品
番組ではサークルKサンクスとの共同開発で、これまでに数々の弁当をはじめとする食料品を発売している。
- 金太! まごころ弁当
- 天下分け目の味合戦弁当
- 伊藤秀志の日本全国お訛り弁当 け
- 10周年記念弁当
- わくわくV弁当
- 聞けば聞くほどあんぱん
- 聞けば聞くほどカレーパン
[編集] 書籍
- つボイノリオの聞けば聞くほど本(学習研究社)