たらポッキ温泉
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たらポッキ温泉(たらぽっきおんせん)とは、青森県青森市鶴ヶ坂(旧国陸奥国)にある温泉。 1980年代に廃れた旧鶴ヶ坂温泉郷に代わる形で、1984年に開湯した新興温泉である。
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[編集] アクセス
[編集] 泉質
- ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(含重曹食塩泉)
公表データでは源泉100パーセントかけ流し。飲用適。
[編集] 温泉街
日帰りの入浴施設が1軒存在する。施設の経営母体は地元食品メーカーの三幸食品。「たらポッキ」など海産物加工(珍味)の中堅企業である。
[編集] 施設の特徴
外観は青森県内によく見受けられる公衆温泉浴場の典型ではあるが、青森市内に存在する同様の浴場の中では、三内温泉とともに泉質に優れる。また、青森型公衆温泉文化の最高峰を示すものとして、浴場内に描かれた「鶴ヶ坂頌」の書がある。飲用効果のある温泉水で淹れた無料茶などのサービスも、特筆に価する。湯治文化や混浴文化が衰退して過渡期に立たされた青森の温泉文化の現在を観察するには、JR駅から徒歩圏にあることもあり、外来者には恵まれた環境にある。
[編集] 歴史
鶴ヶ坂地区は古くから湯治場であった。傷ついた鶴が湯あみしていたために発見されたという言い伝えが残っている。鶴ヶ坂の地名もこれに由来するものと考えられる。これが、1980年代まで存在した旧来の鶴ヶ坂温泉郷である。しかし、東北自動車道の青森までの開通と前後して、湯治場であった鶴ヶ坂温泉郷は一旦廃れた。そのため、温泉場の面影を現在の鶴ヶ坂に見出すのは困難である。
1984年三幸食品が、工業用水のボーリングにより、高温かつ豊富な湧出量の源泉を検出。日帰り入浴施設の建設に至る。これによって、歴史のある鶴ヶ坂温泉郷はまた復活した。