花總まり
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花總まり(はなふさ まり、東京都出身、1974年2月28日)は元宝塚歌劇団の雪組、宙組トップ娘役。愛称は「ハナ」、「フサ」、「まり」。 身長163センチ。血液型O型。
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[編集] 経歴
国立音楽大学附属幼稚園、日本女子大学附属豊明小学校、日本女子大学附属中学校・高等学校を経て、 1991年、77期生として宝塚歌劇団に入団。『ベルサイユのばら』で初舞台。同期には花組主演男役の春野寿美礼、雪組主演男役の朝海ひかる、星組主演男役の安蘭けい、OGに成瀬こうきらがいる。
小学生からバレエ、ヴァイオリンを習い、母や友人の影響で宝塚は「気づいたら知っていた」という。中学3年の時に初観劇し、高校入学直後、「舞台にだんだん興味が湧いてきて、宝塚だったらいろいろと学べそう」と高校1年の時、音楽学校を受験し合格。
音楽学校卒業後、星組に配属。間もなく『白夜伝説』で2番手娘役格の妖精ミーミル(盲目の役)に抜擢される。研2(入団2年め)とは思えぬ舞台度胸の良さで好演を見せ、可憐な容姿と相まって期待の娘役となった。
1993年には、ショー『PARFUM DE PARIS』で、当時の2番手男役スター麻路さきと組んでデュエットダンスを披露。また『うたかたの恋』ではミリー(2番手娘役の役柄)を演じた。同『うたかたの恋』新人公演ではヒロインのマリーを演じ、新人公演初ヒロインをつとめる。 直後に、雪組に組替え。翌1994年に風と共に去りぬスカーレット編の新人公演では娘役でありながら主演のスカーレット・オハラを演じた。そして同年、一路真輝の相手役として『雪之丞変化』、『サジタリウス』にて雪組トップ娘役に就任。質の高い演技、佇まいに漂う気品から“下級生離れしている”と周囲を驚かせた。その後、「エリザベート」で演じたオーストリア皇妃・エリザベートはその美しさ、美声と共に孤高の皇妃の心理描写が圧巻で“実在のエリザベートがとり憑いたよう”とも評され、大型娘役としての評価を確固たるものとする。
以後 一路退団後の後継トップ高嶺ふぶきの相手役として演じた「虹のナターシャ」のナターシャ役や「晴れた日に永遠が見える」のデイジー役では愛らしく溌剌とした演技を披露、更なる飛躍を予感させた。98年、新設された宙組の初代トップ娘役に就任。姿月あさとと新コンビを組み、ゴージャスで美しい主演コンビとして数々の名作を作り上げ大変な評判を呼ぶ。姿月の後継トップ和央ようかとも「ゴールデンコンビ」と呼ばれ、お互いの個性を生かせる作品にも恵まれて絶大な人気と劇団屈指の観客動員を誇った。
1994年に雪組で娘役トップに就き、そして宙組へ移り、2006年に退団するまで実に13年もの間、娘役トップの座を守り続けた。これは1914年の宝塚歌劇団創設以来、現時点では破られることのない歴史的な記録と言えよう。
1999年、「激情-ホセとカルメン-/ザ・レビュー'99」にカルメン役で出演、同作は第54回芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞。
2002年、『鳳凰伝~カラフとトゥーランドット』にトゥーランドット役で出演、同作は日本演劇協会賞を受賞。
2004年、『BOXMAN』にドリー役で出演、菊田一夫演劇賞を和央ようかと共にコンビで受賞。
2005年11月8日に退団を発表。『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-の東京公演千秋楽(2006年7月2日)をもって退団。
[編集] スター像
8頭身と表される抜群のプロポーション、清楚な美貌をもつ。 歌、ダンス、芝居と安定した実力があり、とりわけ芝居においては、どのジャンルの役柄でも豊かな表現力、繊細で深みのある役作りで魅せ、抜群の芝居センスには内外から定評があった。(タイトルロール(計7回)をはじめ、歴史上の人物や文芸大作のヒロインを数多く演じた。) また、ショーやレビューでは長い手足を生かした軽やかなダンスや官能的なタンゴ、コミカルな場面での可愛らしさなどでも観客を魅了し続けた。
美しい立ち姿と気品あふれる佇まいから醸し出される、舞台上での圧倒的な存在感、カリスマ性が最大の魅力である。
[編集] 主な出演舞台作品
- 『ベルサイユのばら』(1991年)(初舞台)(涼風オスカル、天海アンドレでの月組公演)
[編集] 星組時代
- 『白夜伝説/ワンナイト・ミラージュ』(1992年)ミーミル役
- 『宝寿頌/PARFUM DE PARIS』(1993年)(各組2番手男役と銀橋で初デュエットダンス)
- 『うたかたの恋/パパラギ』(新人公演初ヒロイン)ミリー役
[編集] 雪組時代
- 『二人だけの戦場』(1994年)(バウホール公演初ヒロイン)ライラ役
- 『風と共に去りぬ』(1994年)(新人公演初主演)
[編集] 雪組トップ娘役時代
- 『雪之丞変化/サジタリウス』(1994年)浪路役
- 『JFK/バロック千一夜』(1995年)ジャクリーヌ・ケネディ役
- 『あかねさす紫の花/マ・ベル・エトワール』(1995年)額田女王役
- 『エリザベート』(1996年)エリザベート役
- 『虹のナターシャ/La Jeunesse!』(1996年)蘭子・ナターシャ役
- 『晴れた日に永遠が見える』(1996年)デイジー・ギャンブル役/メリンダ役
- 『仮面のロマネスク/ゴールデン・デイズ』(1997年)メルトゥイユ侯爵夫人役
- 『真夜中のゴースト/レ・シェルバン』(1997年)マリー役
[編集] 宙組トップ娘役時代
- 再びエリザベート皇后を演じ、前作よりも成熟したエリザベート像を作り上げた。
- 『激情/ザ・レビュー'99』(1999年)カルメン役
- 『砂漠の黒薔薇/GLORIOUS!!』(2000年)マリヤーナ姫役
- 『うたかたの恋/GLORIOUS!!』(全国ツアー)(2000年)マリー・ヴェッツエラ役
- 『望郷は海を越えて/ミレニアム・チャレンジャー!』(2000年)由布姫役/エカテリーナⅡ役
- 『 ベルサイユのばら2001』(2001年)マリー・アントワネット役
- 『カステル・ミラージュ/ダンシング・スピリット』(2001年)エヴァ=マリー役
- 『鳳凰伝/ザ・ショー・ストッパー』(2002年)トゥーランドット役
- 『聖なる星の奇蹟』(2002年)リディア役
- 『傭兵ピエール/満天星大夜總会』(2003年)ジャンヌ・ダルク役
- 『白昼の稲妻/テンプテーション!』(2003年)ヴィヴィアンヌ・ド・ポヴェール役
- 『BOXMAN』(2004年)ドリー・ペイジ役
- 『ファントム』(2004年)クリスティーヌ・ダーエ役
- 『風と共に去りぬ』(全国ツアー)(2004年)スカーレット・オハラ役
- 『ホテル ステラマリス/レヴュー伝説』(2005年)ステイシー・ランカスター役
- 『炎にくちづけを/ネオ・ヴォヤージュ』(2005年)レオノーラ役
- 『NEVER SAY GOODBYE―ある愛の軌跡―』(2006年/退団公演)キャサリン・マクレガー役/ペギーマグレガー役