安蘭けい
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安蘭 けい(あらん けい10月9日-)は宝塚歌劇団星組トップ男役。滋賀県湖南市出身。
身長167cm、血液型AB型。愛称とうこ(本名より。出生時より瞳が大きかったので"瞳子"と命名されたと以前本人がインタビューで答えている)。
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[編集] 略歴
- 滋賀県立甲西高等学校を経て1989年に4度目の挑戦で宝塚音楽学校に合格。
1991年に首席で卒業し、77期生として宝塚歌劇団に入団。
『ベルサイユのばら』で初舞台。
翌1992年、雪組に配属。 - 1995年『JFK』で新人公演初主演。『あかねさす紫の花』『エリザベート』『虹のナターシャ』まで4作連続で新人公演主演し、通例よりも早く新人公演を卒業。本公演でも『エリザベート』の少年ルドルフなどの演技で好評を得る。
- 1998年『Icarus』でバウホール公演初主演。劇中曲のタイトル「ローズ」が後に愛猫の名前となる。
- 1999年『ノバ・ボサ・ノバ』でマールとブリーザの男女2役を好演。当時雪組メンバーだった朝海・成瀬と共に同期生トリオとして売り出されており、3人での場面も多かった。
- 2000年『凱旋門』役替り公演で準主役を好演後、同年星組に組替え。星組では2番手となり『花の業平』(2001年)などで活躍。
- 2003年、日生劇場公演『雨に唄えば』で主演。同年『王家に捧ぐ歌』では女役・アイーダ(ダブルヒロインの1人)を美しいソプラノも聞かせつつ熱演。
- 2004年 『雨に唄えば』『王家に捧ぐ歌』にて、対照的な二役で優れた演技力を見せたとして、【第25回松尾芸能賞新人賞】を受賞する。歌劇団90周年記念として行われた「2番手男役特別出演プロジェクト」では、宙組公演『ファントム』に出演し青年貴族・シャンドン伯爵役を好演。
- 星組に戻っての『花舞う長安―玄宗と楊貴妃―』では悪役・安禄山を熱演する。
- また、のびやかな歌唱で存在感を示した『ロマンチカ宝塚'04〜ドルチェ・ヴィータ〜』にて、【第59回文化庁芸術祭「演劇部門優秀賞」(関西の部)】を受賞する。
- 2005年の『長崎しぐれ坂』「らしゃ」役では、短い出番ながら抜群の演技力と歌唱力で存在感を示す。
2005年『龍星ー闇を裂き天翔よ。朕は、皇帝なりー』にて、華と抜群の実力をいかんなく発揮する。
続く11月、宝塚歌劇団の初の韓国公演に『ソウル・オブ・シバ!!』のシバ神役で参加。韓国のヒット曲をハングルで見事に歌いこなし、大喝采をあびる。 - 2006年『ベルサイユのばら』では、星組大劇場公演でアンドレ役、星組東京公演でオスカル役、雪組東京公演でアンドレ役を演じるという変則的な役替わりに参加。
星組大劇場公演アンドレ役では、各組から特別出演した5人のオスカルの相手を務め、懐の深さと安定した実力を十二分に示す。続く、星組東京公演のオスカル役では、細やかな役作りと高い表現力で絶賛され、雪組東京公演でもアンドレ役を見事に体現し大好評を博す。
6月『コパカバーナ』にリコ・カステッリ役で出演。
8月に『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム!―男の美学―』に出演。
11月、湖月わたるの退団を受け、星組トップ男役に就任。相手役は遠野あすか。
12月『ヘイズ・コード』よりトップ男役として舞台を務める。
1964年音楽学校卒業・歌劇団入団の汀夏子以来実に42年ぶりの、宝塚音楽学校を首席で卒業し男役トップに就いたジェンヌである。 - 2007年 3月『さくら』『シークレット・ハンター』にて大劇場お披露目。
[編集] スター像
安定した舞台には定評がある実力派。特に歌唱力・演技力に秀でていて、その情感豊かな舞台姿でファンを魅了している。 また、何事にも動じず明確に思考を示す姿勢や、トーク番組での話術にも好感が高い。
同期生に朝海ひかる(現在雪組トップ男役)と成瀬こうき(2002年退団)、春野寿美礼(現在花組トップ男役)、花總まり(元宙組トップ娘役)らがいる。
[編集] 出演
[編集] 新人公演主演
(計4回)
[編集] バウホール公演主演
- 1998年『Icarus―追憶の薔薇を求めて―』
- 1999年『The Wonder Three~ザ・ワンダー・スリー~』(成瀬こうき・朝海ひかるとのトリプル主演コンサート)
- 2000年『花吹雪恋吹雪』
- 2003年『巌流―散りゆきし花の舞―』
[編集] その他
- 1994年『風と共に去りぬ』(新人公演 フランク・ケネディ役)
- 1998年『風と共に去りぬ』(雪組全国ツアー アシュレ・ウィルクス役)
- 2001年『ベルサイユのばら2001―オスカルとアンドレ編―』(フェルゼン役)
- 2001年『風と共に去りぬ』(星組全国ツアー アシュレ・ウィルクス役)
- 2003年『雨に唄えば』(日生劇場公演主演 ドン・ロックウッド役)
- 2005年『龍星』(シアタードラマシティ公演主演 龍星役)
[編集] ディナーショー
- 2000年『ラフタイム』(宝塚ホテル、ホテルグランドパレス)
- 2003年『麗瞳翔―Late Show―』(宝塚ホテル、第一ホテル東京、ウエスティンナゴヤキャッスル)
- 2004年『Sense』(宝塚ホテル、第一ホテル東京、大津プリンスホテル)
[編集] トリビア
おそらく偶然だろうが、ITの世界に同名のアラン・ケイという人物が実在する。こちらは「パソコンの父」と呼ばれるカリスマ的コンピュータ科学者である。