熱い胸さわぎ
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熱い胸さわぎ | ||
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サザンオールスターズ の アルバム | ||
リリース | 1978年8月25日 1989年6月25日(再発) 1998年4月22日(再発) |
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録音 | 1978年4月7日~6月16日 VICTOR STUDIO |
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ジャンル | ロック | |
時間 | 42分04秒 | |
レーベル | ビクター音楽産業 | |
プロデュース | 高垣健 Burning Publishers |
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チャート順位 | ||
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売上枚数 | ||
サザンオールスターズ 年表 | ||
熱い胸さわぎ (1978年) |
10ナンバーズ・からっと (1979年) |
熱い胸さわぎ(あつ-むな-)はサザンオールスターズの1stアルバム。1978年8月25日発売。発売元はビクター音楽産業。
目次 |
[編集] 解説
当時デビューシングル「勝手にシンドバッド」がオリコンのシングルチャートを急上昇中に発売された作品であり、1stアルバムらしくアマチュアバンドらしさがいい意味で出ていると評価されている。コアなファンを中心に人気が高いアルバムである。
タイトルは「勝手にシンドバッド」の歌詞、“胸さわぎの腰つき”から来ているもの。主に現在のサザンにあまり見られないレゲエ風の曲調や湘南地区などの地名が出てくるご当地色が強い作品であり、あまり好きではないという印象を受けるファンが若い年代を中心に多く見られる。
サザンの初期の楽曲はバーニングが権利を持っており、本作もプロデューサーはバーニングプロダクションによるものである。
[編集] 収録曲
シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。
- 勝手にシンドバッド
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:斉藤ノブ & サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
記念すべきデビューシングル。 - 別れ話は最後に
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
後に3rdシングル「いとしのエリー」がヒットしたことにより、サザンがバラードも歌える実力派との見方が強まったが、この曲のように既にバラード曲はデビュー当初に発表されている。コアなファンを中心に人気も高いため、この頃から作品を買っているファンには既にローテンポなバラードも受け入れられている。当初メンバーは、この曲をデビュー曲としたかったが、スタッフの意向でインパクトのある勝手にシンドバッドでのデビューとなった。メンバーは難色を示していたが、その後はシンドバッドが受けて良かった反面、色物扱いされる事に苦悩することとなる。 - 当って砕けろ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
1stシングル「勝手にシンドバッド」c/w。 - 恋はお熱く
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
こちらもゆったりとしたバラード曲。同曲をはじめ、初期らしく荒々しく荒削り気味な曲が多い。本作の中でメジャーデビュー決定後に作った唯一の楽曲である。 - 茅ヶ崎に背を向けて
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
桑田佳祐と原由子のデュエット曲。後に同年11月25日に発売された2ndシングル「気分しだいで責めないで」c/wとしてシングルカットされた。本作で唯一サポートメンバーが参加していない楽曲である。 - 瞳の中にレインボウ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
再発のCD盤の帯部分などでは、この曲のタイトルが「瞳の中のレインボウ」「瞳の中にレインボー」と誤記でクレジットされてしまっている。 - 女呼んでブギ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
メジャーデビューのきっかけとなったヤマハEast West'77に出場した際演奏された曲。原がイントロのピアノを緊張によって過去最速のスピードで弾いてしまったという逸話がある。このEast West'77でも音源はレコード化されており、現在唯一のサザンアマチュア音源と言えるが、入手は非常に困難である。また、未だに途中の歌詞があやふやであることから「永遠の未完曲」とも言われ、桑田自身も2003年のフジテレビ系『桑田佳祐の音楽寅さん ~MUSIC TIGER~』内で「まだ出来てない」と語っている。歌詞中にも歌詞カードの記載と歌唱が一部異なっており、これは現在公式サイトや最後に収録された作品である1995年の『HAPPY!』でも修正されていない。 - レゲエに首ったけ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
タイトル通りレゲエをテーマにした曲調。タイトルや曲調でレゲエ色を前面は打ち出した曲はこの後ほとんど発表されていない。ファーストアルバムらしく大変試行錯誤が成された曲である。 - いとしのフィート
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
タイトルのフィートはリトル・フィートから取ったものである。曲調はリトル・フィートのオマージュだが、歌詞は全く関係なく、一人で過ごす大晦日からお正月の寂しさを歌っている。サザンでは他に無いのはもちろん、あらゆるJ-POPの中でも、大晦日やお正月を唄った曲は見当たらない為、貴重といえる。その内容から、サザンの年越しライブの年明け一曲目で度々歌われている。 - 今宵あなたに
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:Horn Spectrum)
ファンには有名な「あなた悲しや天ぷら屋」のフレーズが登場する曲。”天ぷら屋”とはメンバーの原由子の実家、「天吉」のことである。
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Lead Vocals, Guitars(#1~10)
- 大森隆志:Guitars, Chorus(#1~10)
- 原由子:Keyboards, Chorus(#1~10)
- 関口和之:Bass, Chorus(#1~10)
- 松田弘:Drums, Chorus(#1~10)
- 野沢秀行:Percussion, Chorus(#1~10)
- 勝手にシンドバッド
- 別れ話は最後に
- Horn Spectrum:Horn
- 中村哲:T.Sax, S.Sax
- 兼崎順一:Trumpet, Flugel Horn
- 新田一郎:Trumpet, Flugel Horn, Tromborn
- 当って砕けろ
- Horn Spectrum:Horn
- 女呼んでブギ
- Horn Spectrum:Horn
- 中村哲:T.Sax, S.Sax
- 兼崎順一:Trumpet, Flugel Horn
- 新田一郎:Trumpet, Flugel Horn, Tromborn
前作 | サザンオールスターズのオリジナルアルバム | 次作 |
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- | 10ナンバーズ・からっと |
[編集] 外部リンク
サザンオールスターズのアルバム |
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オリジナルアルバム |
熱い胸さわぎ (1978) | 10ナンバーズ・からっと (1979) | タイニイ・バブルス (1980) | ステレオ太陽族 (1981) | NUDE MAN (1982) | 綺麗 (1983) | 人気者で行こう (1984) | KAMAKURA (1985) | Southern All Stars (1990) | 世に万葉の花が咲くなり (1992) | Young Love (1996) | さくら (1998) | キラーストリート (2005) |
ベストアルバム |
バラッド '77~'82 (1982) | バラッド2 '83~'86 (1987) | すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS (1989) | HAPPY! (1995) | 海のYeah!! (1998)| バラッド3 ~the album of LOVE~ (2000) |
企画盤アルバム |
稲村ジェーン (1990) | 江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley (1993) |
廃盤アルバム |
ベスト・オブ・サザンオールスターズ (1979) | Kick Off! (1980) | アーリー・サザンオールスターズ (1980) | SOUTHERN ALL STARS BEST ONE '82 (1981) | Shout! (1982) | 原由子 with サザンオールスターズ (1983) |
シングル |